顔のたるみ、部位別原因と解消法を鍼灸師が詳しい解説します。

2021. 10. 06
監修:足立美穂 プロフィールを見る >

鍼灸治療院 東洋の森 院長・鍼灸師
自身の体験から東洋医学の体全体を診る医学に感銘を受け、鍼灸の道に進む。体の不調のサインに気づき、病になる前に治す施術を心がけている。 不妊施術、疼痛治療、鍼灸全般(体質改善から更年期障害の改善等)の業務を専門に行う。

(https://mbp-japan.com/kyoto/to-you-no-mori/)

歳を重ねると、若い頃よりも顔が大きくなったように感じることはありませんか?

輪郭がぼやけてくると、若い頃のシャープなフェイスラインに戻りたくなりますよね。

たるみの原因は顔の部位ごとに違い、悩みにあったツボを刺激すれば、スッキリ引き締めることができます。

鍼灸師の足立美穂先生に原因を部位ごとに解説していただき、解消法を教えていただきました。

この機会にたるみに効果的な正しいツボを知っておきましょう。

 

顔のたるみの原因ってなに?部位別の原因をお教えします!

顔は、毎日の表情を作るときの動かし方で、たるみ方の原因に違いがでてきます。

気になる3つのパーツに分けて、足立先生に解説していただきました。

 

①ほうれい線がたるむ原因

笑ったり、怒った時に顔の表情を作る筋肉の事を表情筋と呼びます。

表情筋が硬くなると、顔がたるみ、ほうれい線が出てきます。

ほうれい線ができると、老けて見えてしまいますので何とかしたいですよね。

美容意識が高い方は、シワができるほどに笑ったり、怒ったりされない方がおられます。

しかし、これを心掛けていてもほうれい線ができる状態になればできてしまいます。

原因は、疲労や加齢による血行不良です。

首肩の凝りの他、神経疲労により頭皮の血流が悪くなりその結果、表情筋に悪影響を与えている場合もあります。

 

②頬がたるむ原因

頬のたるみは頭皮とも深く関係しています。

顔の筋肉は頭皮ともつながっているため、交感神経が緊張されている時間が長い方は、頭皮が硬くなりやすい傾向にあります。

そこで、頬のたるみが気になるときは、まず、頭皮が硬いかどうかのセルフチェックもオススメです。

手で頭皮の皮膚を動かしてみてください。

頭頂部に皮膚の硬さを感じる方は、交感神経優位で神経疲労が出やすいタイプです。

このタイプの方は、頬のたるみが出やすい方になります。

 

③フェイスラインがたるむ原因

耳周りの耳下腺リンパが張っている方は、フェイスラインにたるみが出やすいので要注意です。

リンパは、体の老廃物を除去する働きを持っています。

体全体でリンパの流れが悪くなると、お顔周りのリンパの流れも悪くなります。

その結果として、お顔がむくんだ状態になります。

一般的に言われている小顔マッサージは、このリンパの流れを良くし、顔のむくみをスッキリさせることでフェイスラインがシュッとする効果を与えてくれます。

 

顔のむくみが気になるときに気にしたいツボって?

足立先生に東洋医学に基づいた、たるみ解消のための顔のツボを教えていただきました。

正しい位置のツボ押しは、気の流れがスムーズになり、老廃物や余分な水分を排出しながら血流も促進し、お顔の代謝アップ効果もあります。

先ほどの3つの部位に分けたツボをご紹介いたします。

 

①ほうれい線のたるみ

・承泣(しょうきゅう)

まっすぐに見たとき、 ちょうど黒目の下でまつ毛の下のくぼんだ部分。

骨と眼球の間なので、とてもデリケートな箇所です。

人差し指の腹を使って、眼球を刺激しないよう、そっとくぼみを押すようにしましょう。

眼精疲労や目のクマにもよいとされています。

 

・下関(げかん)

耳の穴から鼻に向かう途中の頬骨の下辺りにあるくぼみで、笑ったときに盛り上がる部分。

顔の血行を促進して代謝をアップさせ、ほうれい線を目立たなくするツボといわれています。

 

・四白(しはく)

承泣の約1cmほど真下の部分。

目周りや頬の血行を促進するため、眼精疲労や目のクマ、顔のむくみ改善のツボです。

押すと少し痛みを感じやすいツボですので、気持ち良いと感じる程度の強さで刺激しましょう。

 

②頬のたるみ

・神庭(しんてい)

眉間からおでこを上り、生え際の中心部の5mmほど上に上がった部分。

顔のむくみや、顔の血流を促進します。

メンタルを落ち着かせ、安定させる効果もあります。

 

・懸ろ(けんろ)

こめかみにあるツボ。

顔のむくみ、眼精疲労に効くツボで頭痛の時にも良いと言われています。

 

・頷厭(がんえん)

こめかみより上の髪の生え際辺りで、口をお大きく開閉した時に動く部分。

めまい、耳鳴り、頭痛などのほか、顔の緊張をほぐし、こわばりを和らげるツボです。

 

③フェイスラインのたるみ

・翳風(えいふう)

耳の付け根部分で、口を開けた時くぼみが出る場所にあるツボ。

顔のむくみ、頭痛、目の疲れのほか、体全体の滞った気の流れを促し、血流を促進する効果があります。

 

・大迎(だいげい)

アゴのエラ部分から骨にそって少し前にあり、そっと手をあてると脈動が感じられる部分。

顔のむくみを取り、フェイスラインのたるみをスッキリさせる、口周りを引き締める効果もあります。

 

・聴会(ちょうえ)

耳の穴の手前部分で、口を開けるとくぼみが出来る部分。

聴会は強く押さず、軽く押して離すイメージで繰り返しましょう。

顔のむくみをとって、二重アゴやフェイスラインをスッキリさせるツボです。

これらは効果の出やすい方の場合、一週間ほどでたるみが改善してきたのを実感できるでしょう。

強く刺激するのが良いわけではありませんので、指の腹を使って一箇所につき3秒程度優しく刺激したら離すを繰り返しましょう。

 

毎日のケアでむくみをやっつけよう!

ツボのケアと合わせて、毎日の食事を管理し、ちょっとした運動を取り入れることで、さらに効果的にたるみを改善していきましょう。

日常生活で気をつけたいポイントを、足立先生にアドバイスしていただきました。

 

①ほうれい線のたるみには冷えが大敵

ほうれい線のたるみは、血行不良が隠れた原因でもあります。

少し気長に体質改善を行い、徐々に冷え体質を治していきましょう。

気温の高い夏でも、よく冷えた飲み物、ビールなどのお酒、アイスクリームは控え、飲食物で体が冷えることを避けるよう気をつけましょう。

 

②頬のたるみにはリラックスした時間を

一見関係ないようですが、頬のたるみは自律神経とも深く関係しています。

交感神経な状態を少しでも解消し、日常の中でリラックスできる時間を意識して作ることが大切です。

ゆったりした寛ぎタイムを、130分は持つように心がけてみましょう。

 

③フェイスラインのたるみは胃腸を大切に

弱った胃腸の状態では、顔の筋肉や皮膚に栄養が行き渡らず、たるみを促進してしまいます。

フェイスラインがたるみやすい方は、まず胃腸の働きを整えましょう。

ご飯をよく噛み、寝る前2時間以内は食事を控えましょう。

有酸素運動も効果的です。

 

まとめ

顔のたるみの原因は、部位によって原因も対処法も違ってくることがわかりました。

日常生活でも、たるみの要因に気をつけながら、効果的なツボ押し法をマスターしてみましょう。

スッキリしたフェイスラインをキープして、髪型やアクセサリー、服など今よりもっとおしゃれを楽しみましょう!

 

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