【セルフチェックサプリ診断】失敗しないサプリの選び方を専門家が解説

2022. 10. 19
監修:望月みどり プロフィールを見る >

漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
女性の健康に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 漢方養生指導士、サプリメントアドバイザーの知識を活かし、女性向けサプリメントの開発にも携わる

「サプリメントってたくさん種類がありすぎて、どれを選べばいいかわからない」
「効果が期待できるサプリメントを飲みたいけど、どうやって選べば良いの?」

市販のサプリメントには膨大な種類があり、目的も多様化しているので、自分に合ったものを選ぼうとすると迷ってしまいますよね。

失敗しないサプリメント選びのポイントは3つあります。

・複合成分配合のサプリメントを選ぶ
・天然由来成分のサプリメントを選ぶ
・症状に合わせて選ぶ

​​この記事では、あなたの目的に沿った失敗しないサプリメントの選び方をくわしく解説します。

この記事をおすすめしたい人
  • サプリメントの選び方を知りたい人
  • 自分に1番合ったサプリメントを摂取したい人
  • 不調に効果のあるサプリメント摂取を検討している人
  • サプリメントの安全性が気になる人
  • サプリメントで元気になりたい人

健康を手に入れるために飲用するサプリメントですが、選び方に失敗すると、肝心の健康を害してしまうリスクがあります。

記事では、サプリメントの健康被害のリスクについてご説明した上で、良質なサプリメントの見分け方を伝授しますので、最後まで目を通して、間違った製品を購入しない知識を身につけておきましょう。

数多くのサプリメントの中から、自分に合ったものを見つけて健康的な生活を送るために、この記事を役立てて頂けたらと思います。

失敗しないサプリメントの選び方|3つのポイント

安心して飲み続けられる「サプリメントの選び方」のポイントは3つです。

✔️ 複合成分配合のサプリメントを選ぶ
✔️ 天然由来成分のサプリメントを選ぶ
✔️ 症状に合わせて選ぶ

購入してから失敗して後悔しないように、よく読んでポイントを把握しておきましょう。

1-1.複合成分配合のサプリメントを選ぶ

失敗しないサプリメントの選び方のひとつめは、複合成分配合の商品を選ぶことです。

複合成分配合サプリメントには、様々な悩みの原因にアプローチする複数の成分が含まれているため、
多岐に渡る症状の改善が期待できます。

サプリメント摂取をお考え方の多くは、未病の状態で複雑な不調を抱えていることが多いです。

たとえば更年期の不調は、「ほてり」「動悸や息切れ」「頭痛」「疲労感」…など多岐に渡ります。
原因にしても、

・加齢
・女性ホルモンの変化
・生活習慣の乱れ

など複数に渡るため、これらを主たる1つの不調、1点の原因にアプローチする単一成分のサプリメントで解消していこうとすると、いくつもの種類を摂取しなければならなくなります。

サプリメントを選ぶなら、今抱えている不調のあらゆる原因にアプローチする、複合成分配合のサプリメントが良いでしょう。

1-2.天然由来成分のサプリメントを選ぶ

2つ目のポイントは、合成ではなく、天然由来成分のサプリメントを選ぶことです。

天然由来の成分は、自然界に存在する植物や動物、酵母などの原材料から抽出されています。
食べ物に近いため、食事の延長のように、より自然に近い形で栄養素を補うことができます。

また、天然の原材料にはさまざまな栄養素が含まれているため、主に摂取したい栄養素と相性の良い栄養素も一緒に摂ることができ、より効率的な働きが期待できるといえます。

一方で、合成成分は人工的に分子の構造を変化させて製造された合成原料が使われています。

比較的安価で、少量でも高濃度の栄養素が摂取できますが、特定の成分をたくさん摂取できる反面、摂りすぎによる栄養バランスの偏りが問題になる場合もあります。

サプリメントを選ぶときは、食材を選ぶ時と同じで、人工的に化学合成されたものよりも安心して摂取できる天然由来成分を選びましょう。

天然由来成分かどうかの見分け方については、3-1.「原材料表示を確認する」​​をご参照ください。

1-3.症状に合わせて選ぶ

サプリメントを選ぶ際は、あなたのお悩みの症状に合わせたものを選びましょう。

症状によって、サプリメントで得たい効果(目的)は違い、適切な成分も違ってきます。
自分が得たい目的に合った成分のサプリメントを選ばなければ、期待した効果を感じることができません。

たとえば、先述の「更年期」にしても、お悩みの症状は人によって様々です。

「疲れ」ひとつとっても、肉体的な疲れもあれば、精神的な疲れ、目の疲れ、脳の疲れと症状は多岐に渡ります。

そもそもサプリメントは栄養補助食品であり、健康や美容ケアに関してサポートをする役割なので即効性はなく、体に顕著な変化があらわれるというものではありません。

その分、幅広い目的に対応し、飲み続けることで緩やかな効果が期待できるのですが、自分の症状にマッチしていなければ、何らかの効果が出ていたとしても実感することができないでしょう。

サプリメントを選ぶ際は、自分の症状と摂取する目的を明確に捉えて、それに合った成分のものを選ぶようにしてください。

あなたの症状に合ったサプリメントや、サプリメントの成分にはどんなものがあるか下記の診断ツールから探ってみましょう。

サプリメント選びに失敗する2つのリスク

サプリメント選びには、次のようなリスクがあります。

特定の栄養素の摂り過ぎによる健康被害のリスク
薬との飲み合わせで症状が悪化するリスク

順に解説します。

健康を手に入れるためのサプリメントで、健康を害するようなことのないように、しっかり理解しておきましょう。

2-1.特定の栄養素の摂り過ぎによる健康被害のリスク

サプリメント選びに失敗すると、特定の栄養素の摂り過ぎによる健康被害のリスクが生じます

栄養素の中には、摂り過ぎると健康被害を及ぼす成分があります。
そのため、複数のサプリメントを併用したり、規定量以上を摂取してしまった場合に、体調を崩してしまうことがあります。

たとえば、骨を丈夫にする目的や骨粗しょう症の予防のためにカルシウム配合のサプリメントを検討している方がいるかと思いますが、カルシウムは過剰に摂取すると、動脈の石灰化を促し、心臓病のリスクを高めるといわれています。

また、ビタミン剤の摂り過ぎでは、手足の痺れなどの神経障害や、感覚障害、腎臓結石などの健康被害が報告されています。

食品の素材そのもので摂るよりも成分が濃縮されていることが多いサプリメントは、過剰摂取による健康被害を受けやすいのです。

決められた量を守って使用していても、複数のサプリメントを併用すれば過剰摂取になることも考えられます。
そのようなリスクを回避するためにも、前章でお伝えしたように、単一成分のサプリメントを複数摂取するのではなく、複合成分配合の商品を選ぶようにしましょう

2-2.薬との飲み合わせで症状が悪化するリスク

飲んでいる薬と相性の悪いサプリメントを選んでしまうと、薬の効力や副作用が増強したり減弱したりすることで、症状が悪化してしまうリスクが生じます

サプリメントの中には特定の薬と相性が悪いものがあり、一緒に摂取すると薬の効果が弱くなってしまったり、逆に薬が効きすぎてしまったりする可能性があります。

たとえば、ビタミンB6と抗てんかん薬のフェニトインを併用すると、薬の効果が弱まってしまいます。

その他、ビタミンC、D、Kや葉酸、ナイアシンなども、飲み合わせによって相性の悪い薬があるとされています。

病院で処方される薬を常用している方がサプリメントを飲むときは、購入前に医師や薬剤師に飲み合わせについて確認するようにしてください。

良質なサプリメントの見分け方|3つのポイント

良質なサプリメントを選ぶために、見分け方のポイントを伝授しましょう。

原材料表示を確認する
製造業者の名前・相談窓口の有無を確認する
摂取量や注意点など必要な情報の有無を確認する

順に解説します。
サプリメントを選ぶ前に、しっかり確認するようにしてくださいね。

3-1.原材料表示を確認する

良質なサプリメントを見分けるには、まず、原材料表示を確認してください

最初の方に天然由来成分が記載されているものは、基本的に良質なサプリメントと思って良いでしょう。

原材料表示は、含有量の多いものから順番に記載するルールになっています。

表示の上位に添加物が多く並んでいるものは、有効成分よりも添加物が多く含まれているということ、つまり肝心の栄養素が少ない可能性があるということです。

ちなみに、「ビタミン〇」など、栄養素の名称が直接書いてあるものは、原料が合成であるということです。
天然由来の原料を使用している場合には、発酵大豆胚芽抽出物や酵母など、食べ物に近い名称が記載されています。

また、広告等で特定の成分配合をアピールしていることがあるかと思いますが、原材料表示の上位にその成分が記載されていない場合、含有量が少ないということなので注意が必要です。

3-2.販売者の名前・相談窓口の有無を確認する

インターネットなどでサプリメントを購入する際は、そのサプリメントの販売者の名前や、相談窓口の有無を確認しましょう

良質で安全性の高いサプリメントには、販売者の情報がしっかり明記されています。

販売者がわからない、相談窓口がない、という場合は、摂取して万一体に異変が起きたり、何らかのアクシデントがあっても、手の打ちようがありません。

相手の連絡先が明記されていることは、商品への信頼感につながります。
直接知識のある担当者と話せて、相談や悩みに応えてくれる相談窓口があれば尚安心です。

サプリメントに疑問点がある場合は、販売者や相談窓口に問い合わせなどをおこない、確認できた上で購入を決めるようにしてください。

3-3.摂取量や注意点など必要な情報の有無を確認する

商品または商品の紹介ページに、1日の摂取量の目安や利用時の注意点などの情報の記載があるかどうかを確認しましょう

購入したその日から正しくサプリメントを摂取できるように、必要な情報が明示されているのが良質なサプリメントです。

サプリメントの摂取量が目安として記載されていないと、体に必要な栄養素の摂取量を超えてしまう可能性があります。
必要な摂取量を超えてしまうと、体に負担がかかり、前述のように過剰摂取で健康被害にまで至る場合があるのです。

また、特定の薬と相性が悪いなどの飲み合わせや、アレルギー反応の可能性​​など、注意点が示されていることも、健康被害を防ぐために重要です。

サプリメントを選ぶ際は、摂取量の目安や利用時の注意点など必要な情報​​がきちんと記載されている、信頼性の高い商品を選びましょう。

サプリメントを購入する際の3つの注意点

最後に、サプリメントを購入する際の注意点をお伝えします。

レビューや体験談だけを指標にしない
服薬している人は飲み合わせをチェックする
安価にとびつかない

それぞれ解説しますので、よく読んで理解しておきましょう。

4-1.レビューや体験談だけを指標にしない

サプリメントを選ぶときの注意点のひとつめは、レビューや体験談だけに注目して、それに流されないことです

サプリメントの効き方には個人差があります。
信じるなとはいいませんが、個人のレビューや体験談だけを鵜呑みにして選ぶと期待外れになることが少なくありません

たとえば、タレントや有名人の感想は、全てとはいいませんが、仕事として行っている場合がほとんどです。実際にそのサプリメントを飲んでいるかどうかも定かではありません。

テレビやインターネットの広告では、よく見ると「個人的な感想です」と表示されていますよね。
あれは、「効果が絶対ではない」「誰にでも効果があるわけではない」という但し書きです。

実際に摂取した人の感想がきちんと紹介されている場合もありますが、効果を感じた人のものばかりで、効果が得られなかった人の感想は出ていないこともあります。

レビューや体験談をチェックするのは良いですが、参考程度の受け止め方に留め、それだけを指標にすることは避けましょう。

4-2.服薬している人は飲み合わせをチェックする

病院から処方された薬を飲んでいる人は、サプリメントを選ぶ前に飲み合わせをチェックしましょう。

自己判断でサプリメントを摂取すると、薬の効き目を薄くしてしまったり、最悪の場合、病状を悪化させてしまうこともあり得ます

薬を服用している人は、自分の判断でサプリメントを購入するのを控え、かかりつけ医や薬剤師に確認をとってから購入するようにしましょう。

4-3.安価にとびつかない

最後に注意しておきたいのが、安価なサプリメントにとびつかないことです

一定額より安価なサプリメントには、安価で販売できる理由があります。つまり、それなりの品質の原料しか使われていないと判断できます

天然成分より安価な合成成分が原料だったり、有効成分は少ししか入っておらず賦形剤ばかりのもの、大量仕入れ、大量生産で保管状態の良くないものなど粗悪な製品で安全性が低いものも少なくありません。

良い原料を使用してきちんと管理し、製造するにはそれなりの費用がかかります。

高額なら良いというわけではありませんが、サプリメントに関して、少なくとも「破格の安さで質の高いものはない」という認識を持っておいた方が良いでしょう。

まとめ

​​失敗しないサプリメントの選び方のポイントは3つです。

・複合成分配合のサプリメントを選ぶ
・天然由来成分のサプリメントを選ぶ
・症状に合わせて選ぶ

良質なサプリメントを見分けるために、購入前に3つの点をチェックしてください。

・原材料表示の最初の方に天然由来成分が記載されているか?
・販売者の名前・相談窓口が記載されているか?
・摂取量の目安や注意点など必要な情報が記載されているか?

サプリメントを購入する際は、次の点に注意しましょう。

・レビューや体験談だけを指標にしない
・服薬している人は飲み合わせをチェックする
・安価にとびつかない

あなたの症状に合った適切なサプリメントを選んで、若々しく健康的な生活をめざしましょう。

体や心の状態をチェックして、お悩み解消に効果のあるサプリメントを選びましょう。

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