「クコの実って健康食品のイメージがあるけど、どんな効果があるの?」
「クコの実って1日何粒食べれば効果があるの?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
クコの実を摂取して、心身ともに若々しくいられたり、不調を改善できたりするなら、ぜひ積極的に摂取したいですよね!
以下の7つの効果が期待できる、クコの実。
クコの実は、別名「ゴジベリー」「枸杞子(くこし)」と呼ばれる真っ赤な実で、世界中で愛されているスーパーフードです。
栄養価が非常に高く、ポリフェノール、ベタイン、ケイヒ酸、シトステロールなど、さまざまな素晴らしい栄養素を含んでいます。
中でも、強い抗酸化作用を持つゼアキサンチンは、3〜5mg/10gを含んでいます(1日の摂取目安は6mg)。
一般的に、クコの実は、ビタミンやミネラルなどを多く含んでいると誤解されがちです。
しかし、クコの実の1日の摂取量目安は10g〜最大でも30g程度と少なく、以下の表からもわかるように、ビタミンAを除いて一般的な成分を特別多く含んでいるというわけではありません。
さまざまな栄養が含まれるクコの実ですが、摂取しすぎると不調をきたす場合があるため、適切な摂取方法を把握した上で摂り入れることが必要です。
そこで本記事では、クコの実の効果や摂取方法について正しい情報をお伝えします。
記事の最後では、クコの実摂取を習慣化できるような、簡単で美味しく食べられるおすすめレシピをご紹介しています。
ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
目次
クコの実の効果7つ
「不老不死の実」や「長寿の実」とも言われるクコの実には、一体どのような効果があるのでしょうか?
クコの実には、以下のような効果があると言われています。
それぞれの効果について、みていきましょう。
1-1.老化の抑制効果
クコの実には、老化を抑制する効果があります。
クコに含まれる活性成分「クコ果実多糖(ペクチン、ガラクタン、アラバン)」には、抗酸化作用があり、その作用によって老化が抑制されます。
さらにクコ果実多糖には、遺伝子の損傷修復や免疫調節機能向上、さらには寿命の延長などさまざまな生理作用が報告されていて、体の内側の老化を抑制する効果が期待されています。
1-2.動脈硬化の予防効果
クコの実には、動脈硬化を予防する効果があります。
これは、クコの実に含まれるアミノ酸の一種であるベタインと抗酸化物質であるポリフェノールに由来するものです。
ベタインは、動脈硬化のリスクを高めると言われている「血中ホモシステイン」を低減させることで、動脈硬化を予防することが期待されています。
また、強い抗酸化作用があるポリフェノールは、動脈硬化を引き起こすとされているLDLコレステロールの酸化を抑える効果があり、動脈硬化はもちろんのこと、血管の老化予防に有効です。
この2つの成分の働きによって、動脈硬化の予防など、生活習慣で起こるトラブルを予防できるとされています。
1-3.皮膚や粘膜を健康に保つ効果
クコの実には、皮膚や粘膜を健康に保つ効果があります。
クコの実に、肌の新陳代謝を促進しターンオーバーを正常化するビタミンAが多く含まれるからです。
ビタミンAは、一般的に女性の場合で1日500μgが必要とされていますが、クコの実のビタミンA含有量は、なんと848μg/10g!
10gは小さじ2杯分なので、少量のクコの実で十分なビタミンAを摂取することができます。
◎ビタミンAの効果について、さらに詳しく知りたい方は、「ビタミンAの美容、健康の6つの効果と効果を高めるポイントを専門家が解説。」の記事をご覧ください。
1-4.抗脂肪肝作用
クコの実には、脂肪肝を防ぐ効果があります。
これはクコの実に含まれるベタインに由来するものです。
ベタインは、肝臓に脂肪が癒着するのを防ぐとともに、脂肪の排出を促進する効果があります。
独立行政法人「農畜産業振興機構」によると、コリンという代謝に関わる栄養素の不足による家畜の脂肪肝を防止するために、飼料にベタインが添加されているということです。
クコの実にもベタインが豊富に含まれていることから、脂肪肝の予防効果や改善効果が期待できます。
1-5.視力減退の改善効果
クコの実には、視力減退を改善する効果があります。
これはクコの実に含まれるゼアキサンチンに由来するものです。
具体的には、以下の症状に効果が期待できます。
ゼアキサンチンは、視力を支える非常に重要な部分である黄斑部に元々存在しており、ゼアキサンチンがもつ強力な抗酸化作用が黄斑部を光のダメージから守ります。
光とは、紫外線だけではなく、パソコンやテレビ、蛍光灯などから発せられる光すべてです。
特にブルーライトと言われる光は波長が短く、目へのダメージが大きいと言われています。
ゼアキサンチンは、上記の光ダメージによって発生する活性酸素を除去し、視力の減退を改善する効果が期待できます。
なお、ゼアキサンチンは同様の働きがあるルテインと一緒に取ると相乗効果があるといわれています。
1-6.冷えの改善効果
クコの実には、冷えを改善する効果があります。
クコの実には、ルチン、ヘスペリジンなど「ビタミンP」とも呼ばれるフラボノイド(色素)が豊富に含まれているからです。
これらのフラボノイドは、毛細血管の強化や、血流の改善などの働きがあるといわれています。
そのため、血行不良や血液が末端まで届かないことで起こる冷えの改善に効果が期待できるのです。
1-7.更年期症状の改善効果
クコの実は、「枸杞子(クコシ)」と呼ばれ中国の最古の薬物書にも記述があり、漢方では古くから生薬としても利用されてきました。
自律神経の調整や解毒、血液の貯蔵などに関わる「肝」の働きや、卵巣機能やホルモン分泌などと深く関わっている「腎」の働きを補うとされています。
そのため、クコの実は、卵巣機能の低下やホルモンバランスの乱れ、自律神経の働きに深く関わる更年期の症状や、月経前症候群、生理痛などの月経トラブルの予防、改善に古くから使われています。
【小さじ2杯で栄養摂取!】クコの実の摂取がおすすめの人
クコの実は、以下のような人におすすめです。
「不老不死の実」「長寿の実」と呼ばれるにふさわしい効果があるクコの実。
年齢を重ねるにつれ、摂取したいと感じる人は多いと思います。
クコの実は、10g(小さじ2杯)とわずかな量を食べるだけで、気軽に栄養摂取できるスーパーフードです。
気軽に栄養摂取できる点からも、魅力を感じる人は少なくありません。
しかし、クコの実には、避けた方が良い人や知っておいた方がいい副作用があるので、摂取を検討している人はぜひこのまま読み進めてください。
注意!クコの実を食べる前に避けるべき4つのケース
クコの実は、以下に当てはまる人は合わない場合が多い、または食べない方が良いとされています。
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1.食欲がなくて下痢をしやすい人、胃が弱い人
クコの実は、虚弱体質の人、特にお腹が弱い人は食べない方が良いとされています。
クコの実はナス科の植物で、ナス科の植物には、体を冷やす作用があるためです。
その日の体調や摂取量によっては、下痢をしたり胃に負担がかかったりする可能性があります。
もし摂取する場合は、注意して少量ずつ摂取しましょう。
3-2.食物アレルギーがある人
クコの実にはアレルギーの報告がたくさんあり、中でも元々食物アレルギーがある人がクコの実を食べてアナフィラキシーと診断されるケースが多数あります。
とくに、下記の食品にアレルギー反応を起こした経験がある人は、注意が必要です。
アレルギー体質の人も念のため注意して摂取した方がいいでしょう。
3-3.ビタミンK拮抗薬「ワルファリン」を服用している人
ビタミンK拮抗薬ワルファリン(血液をさらさらにする薬)を服用中の人は、相互作用を起こす可能性が高いため、食べない方がいいでしょう。
医薬品安全性情報誌「Bulletin zur Arzneimittelsicherheit」によると、「クコとの相互作用により、重度の出血を来す恐れがある」と注意を促しています。
実際、広い範囲で皮下出血が起きた患者もいるということなので、ワルファリンを服用している人は、クコの実を食べないように注意してください。
※ワルファリンは、心臓や血管の病気がある人で、血液が固まりやすい状態であると診断された人が飲む、血液をサラサラにするお薬です。心当たりがある人は、自分が飲んでいるお薬を一度確認してからクコの実を摂取してください。
3-4.妊娠・授乳中の人
妊娠中の人や授乳中の人は、クコの実を食べない方がいいとされています。
絶対に食べてはいけないというデータがある訳ではありませんが、「早産の可能性がある」や「生理周期に変化がある」など、心配な声が聞かれるからです。
また、胃が弱いなど虚弱の人には向いていないことからも、妊娠・授乳中にあえて摂るべきではないと言えるでしょう。
妊娠・授乳中に関しては、安全性が確認されていないため、もしどうしても摂取を検討したい場合は、医師に相談してから摂取することをおすすめします。
摂取量を厳守して!クコの実の食べ過ぎによる副作用
クコの実の1日の摂取量は15~30mg程度とされていて、食べ過ぎには注意が必要です。
許容量には個人差がありますが、クコの実を食べ過ぎると、吐き気や腹痛、嘔吐、下痢を起こす場合があります。
また、クコの実には血圧を下げる効果もあるため、低血圧の人や血圧の薬を服用中の人はとくに注意が必要です。
クコの実は、1日に10~20粒程度までを目安に食べるようにしましょう。
一度にたくさん食べるのではなく、お茶に入れるなどして少量ずつ食べるのがおすすめです。
手軽に取り入れられるクコの実の食べ方を紹介
クコの実を毎日の習慣にするなら、できるだけ手軽に取り入れられた方が続けやすいですよね。
繰り返しになりますが、クコの実は、1日10mg、小さじ2杯程度を摂取するのが良いでしょう。
副作用が心配な場合や、あまり体調がよくない時、心配な時などは、さらに量を少なくしたり、小分けに食べるなど工夫してください。
クコの実はドライフルーツのようにそのまま食べることもできるし、お湯で戻して食べることもできます。
また、手軽に取り入れてクコの実を習慣化できる食べ方には、以下のようなものがあります。
ただ、そのまま食べると、クコの実は少しだけ味にクセがあります。
次の章では、簡単に作れて美味しいクコの実レシピをご紹介します!
簡単で美味しい!クコの実のレシピ5選
この章では、簡単で美味しいクコの実レシピをご紹介します!
ご紹介するレシピは、以下の5つです。
では、早速ご紹介します!
6-1.クコの実のはちみつレモン漬け
お湯に溶かして飲んだり、ヨーグルトにかけて食べたりするのがおすすめです。
高タンパク質ヨーグルトにかければ、タンパク質も一緒に取れてなおいいでしょう。
美味しいので食べ過ぎに注意しましょう。
6-2.クコの実のりんご酢ドリンク
水や炭酸で割って飲むと飲みやすいです。
酸っぱいのが好きな人は、ヨーグルトと混ぜ合わせて飲むのもおすすめです。
6-3.クコの実コーヒー
どの方法よりもクコの実を手軽に摂れるレシピです。
癖もなく、飲みやすく、習慣にしやすい摂取方法です。
6-4.クコの実納豆
栄誉満点の納豆に、スーパーフード「クコの実」を加えれば、これだけであらゆる栄養素を摂取できます。
キムチやネギをまぜても美味しくいただけます。
6-5.クコの実入り中華粥
お好みで鶏肉やネギを入れてください。
水が足りなくなったら足して、その分塩で味を調整すると美味しく出来上がります。
クコの実の効果を実感するには継続しよう
クコの実は、摂取したからといってすぐに効果があらわれたり、劇的な変化が起きたりするものではありません。
効果を実感するためには、継続して摂取することが重要になります。
また、クコの実はあくまでも健康をサポートするものであり、正しい食習慣にプラスして活用しましょう。
多く食べたからといって早く効果がでたり、効き目が強くなったりするものではありませんので、適切な摂取量を守ってください。
まとめ
本記事では、クコの実の効果や副作用、摂取時の注意点についてお伝えしました。
最後に、クコの実の効果をおさらいしておきましょう。
クコの実は、食べすぎると嘔吐や下痢などの副作用があるので、注意して摂取しましょう。
あなたの不調の改善や予防ができることを願っています。