「サプリメントの効果ってどんなもの?薬とは違うよね?」
「サプリメントって効果あるのかな?効く人と効かない人がいるのはどうして?」
数多くのサプリメントが発売され、宣伝や広告が自然に耳に入ってくる昨今、こうした疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
サプリメントには、「不足しがちな栄養素を補う効果」があります。
薬と同じような形状をしていますが、薬ではなく栄養補助食品であるため、「病気を治す効果」は期待できません。
日々の食事からだけでは十分に取り切れない栄養素や、体の錆び(老化)の原因となる活性酸素を打ち消す栄養素を補うことで体調が改善されるのが、サプリメントに期待できる効果です。
この記事では、サプリメントにどんな効果があるのか、効果を得るためにはどうすればいいのかを解説します。
また、成分別の効果をわかりやすい一覧で紹介するので、あなたの目的に合ったサプリメントが選びやすくなります。
後半では、サプリメントの効果に関するよくある疑問にお答えしていますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、曖昧だったサプリメントの効果が明確に把握でき、確実に効果を得るためのポイントがつかめます。
まずは、サプリメントに期待できる効果は何なのか?という所から、しっかり理解していきましょう。
目次
サプリメントに期待できる効果・期待できない効果
サプリメントは薬ではないので、「こういう効果がある」と断言することはできません。
しかしながら、日々の食事で不足している成分を補うことから期待できる効果があります。
くわしく解説していきましょう。
1-1.サプリメントには足りない栄養素を補う効果がある
サプリメントには、不足しがちな栄養素を補う効果があります。
日々の食事からだけでは十分に取り切れない栄養素や、体の錆び(老化)の原因となる活性酸素を打ち消す栄養素を補うことで体調が改善されるのが、サプリメントに期待できる効果です。
人間の体はタンパク質、脂質、ミネラルなどで構成されています。
常に細胞は新しく生まれ変わっていて、同じ状態を保つために、体の中では何千という化学反応(代謝)が行われており、その化学反応には代謝酵素としてのタンパク質、酵素を助けるためのビタミン、ミネラルが必要となります。
本来であれば、これらの栄養素を日々の食事から補給するのが理想ですが、実際には毎日毎食栄養のバランスを考え、足りないものを過不足なく摂取するのは難しいですよね。
さらに、近年、食品に含まれる栄養価自体が減少しており、バランスの良い食事を心がけていても、必要な栄養素を十分に摂取するのが難しいのが現状です。
慢性的な体調不良、疲労感、皮膚症状、神経精神症状やアレルギー症状などは、栄養素の不足や偏った栄養状態が原因となることが多いので、心当たりのある人、特に食生活が偏りがちな人は良質なサプリメントで効果的に栄養を取っていく必要があります。
1-2.サプリメントに期待できない2つの効果
サプリメントに「病気治療の効果」や、「即効性」は期待できません。
サプリメントは食品なので、医薬品と同じように「病気を治す」効果は期待できません。
薬の代わりに使用すると、医薬品できちんと治療しないことにより病状が悪化したり、症状が進んだりして体調不良を招く恐れがあるので、治療目的でサプリメントを飲むことはおすすめできません。
また、対症療法(※)として処方される薬のような即効性もありません。
どのサプリメントも、数ヶ月継続して飲んで、不足していた栄養素を補っていくことで、体質が改善され、徐々に満足のいく結果があらわれてきます。
効果のある成分の働きで体が変化するまでには約3ヶ月程度を要するのです。
サプリメントを飲む前に、薬との違いを認識し、病気が治ったり、飲んですぐ不調が改善するといった効果は期待できないことを、知っておきましょう。
(※)対症療法:その時の症状を軽減するために行われる治療法。
サプリメントで確実に効果を得るための3つのポイント
サプリメントで確実に効果を得るためには、3つのポイントがあります。
購入してから失敗して後悔しないように、ポイントをしっかり把握しておきましょう。
2-1.複合成分配合のサプリメントを選ぶ
サプリメントで効果を得るポイントのひとつめは、複合成分配合の商品を選ぶことです。
複合成分配合サプリメントには、様々な原因にアプローチする複数の成分が含まれているため、
多岐に渡る症状の改善が期待できます。
サプリメント摂取をお考え方の多くは、未病の状態で複雑な不調を抱えていることが多いです。
たとえば更年期の不調は、「ほてり」「動悸や息切れ」「頭痛」「疲労感」…など多岐に渡ります。
原因にしても、
など複数に渡るため、これらを主たる1つの不調、1点の原因にアプローチする単一成分のサプリメントで改善していこうとすると、いくつもの種類を摂取しなければならなくなります。
サプリメントで効果を実感するためには、今抱えている不調のあらゆる原因にアプローチする、複合成分配合のサプリメントを選び、健康的な体の土台を作っていくことが重要です。
2-2.天然由来成分のサプリメントを選ぶ
2つ目のポイントは、合成ではなく、天然由来成分のサプリメントを選ぶことです。
天然由来の成分は、栄養素が体内で効率的に働くことが期待できます。
天然由来の成分は、野菜、果物、魚介、酵母等の原料から抽出されています。
食べ物に近いため、より自然に近い形で栄養素を補うことができます。
また、天然由来の栄養素には、その栄養素と相性の良い栄養素も含まれていることが多く、より効率的な働きが期待できると言われています。
一方で、安価で高濃度といわれている合成成分は、分子の主要な構造を変化させて製造された合成原料が使われており、特定の成分をたくさん摂取できる反面、摂りすぎによる栄養バランスの偏りが問題になる場合もあります。
サプリメントを選ぶときは、安全性が高く、高い吸収率で栄養素の効率的な働きが期待できる、天然由来成分を選びましょう。
サプリメントに配合される主な天然由来の成分とその効果については、3章「【成分別一覧】天然由来成分「サプリメント」の効果・おすすめする人」を参考にしてください。
2-3.症状に合わせて選ぶ
サプリメントで効果を得るためには、あなたがお悩みの症状に合わせたものを選ぶことが重要です。
症状によって、サプリメントで得たい効果(目的)は違い、適切な成分も違ってきます。
自分が得たい目的に合った成分のサプリメントを選ばなければ、期待した効果を感じることができません。
たとえば、更年期の不調といっても、「更年期」お悩みの症状は人によって様々です。
一口に「疲れ」といっても、肉体的な疲れもあれば、精神的な疲れ、目の疲れ、脳の疲れと症状は多岐に渡ります。
栄養補助食品であるサプリメントは、幅広い目的に対応し、飲み続けることで緩やかな効果が期待できるのですが、自分の症状にマッチしていなければ、何らかの効果が出ていたとしても実感することができません。
サプリメントを選ぶ際は、自分の症状と摂取する目的を明確に捉えて、それに合った成分のものを選ぶようにしてください。
あなたの症状に合ったサプリメントや、サプリメントの成分にはどんなものがあるか下記の診断ツールから探ってみましょう。
【成分別一覧】天然由来成分「サプリメント」の効果・おすすめする人
2章で効果が得やすいとおすすめした、天然由来のサプリメントに配合されている主な成分と効果、どんな人におすすめかを一覧にしましたのでご覧ください。
サプリメントで効果が得られない原因として考えられる3つのこと
成分別のサプリメントの効果をご紹介しましたが、中には「私はこんな効果感じられなかった…」と嘆いていらっしゃる人がいるかもしれません。
そこで3章では、サプリメントで効果が得られない原因として考えられる3つのことを解説します。
それぞれみていきましょう。
4-1.有効成分が少ない
サプリメントに配合された有効成分(健康によい作用を及ぼす物質)が少ないせいで、効果が得られない可能性があります。
サプリメントの中には、賦形剤や香料、甘味料、着色料など添加物だらけで有効成分が少ししか入っていないものがあり、当然それでは効果があらわれにくくなります。
サプリメントは、有効成分がどの程度含まれているのかが重要です。
まず、摂りたい成分がその商品にどのくらい含まれているのか、原材料表示を確認してください。
原材料表示は、含有量の多いものから順番に記載するルールになっています。
表示の上位に添加物が多く並んでいるものは、有効成分よりも添加物が多く含まれているということ、つまり肝心の栄養素が少ない可能性があるという事です。
ちなみに、「ビタミン〇」など、栄養素の名称が直接書いてあるものは、原料が合成であるということです。
天然由来の原料を使用している場合には、大豆胚芽抽出物や酵母など、食べ物に近い名称が記載されています。
また、広告等で特定の有効成分をアピールしていることがあるかと思いますが、原材料表示の上位にその成分が記載されていない場合、含有量が少ないということなので注意が必要です。
4-2.続けて飲んでいない
効果が得られない原因として、続けて飲んでいないことが挙げられます。
1章でも述べたように、どのサプリメントも、数ヶ月継続して飲んで、不足していた栄養素を補っていくことで、体質が改善され、徐々に満足のいく結果があらわれてきます。
効果のある成分の働きで体が変化するまでには、個人差はあれ、3ヶ月程度はかかるのです。
すぐ飲むのをやめてしまったり、飲んだり飲まなかったりしたのでは、効果を実感することはできません。
サプリメントで効果を得るには、毎日の食事を補うつもりで地道に続けていくことが大切です。
そのためには、飲む時間を決めて習慣化することをおすすめします。
サプリメントの種類によって、食前や食後など効果的な飲むタイミングがあるので、そうした時間帯を選んで、毎日規則的に摂取すると良いでしょう。
種類別のおすすめの飲むタイミングについては、下記の記事で詳しく述べていますので、ぜひ参考にしてください。
4-3.胃腸の働きが悪い
効果が得られない原因で3つ目に考えられるのは、胃腸の働きが悪いことです。
胃腸の働きが悪いと、サプリメントを飲んでも消化されず、体内に成分が吸収されません。
せっかくの栄養素が細胞にまで届かないので、効き目もあらわれないのです。
きちんと消化や吸収がされなければ、サプリメントの栄養素は体内へ取り入れられることなくそのまま排出されてしまいます。
サプリメントの効果を得るためには、栄養素がしっかり体内へ取り入れられるよう、腸内環境を整えておく事が重要です。
胃腸の調子に懸念があるという人は、暴飲暴食を控え、規則正しくバランスのとれた食生活を心がけるなど、生活習慣を見直すようにしましょう。
サプリメントの効果|Q&A
サプリメントの効果についてのよくある4つの質問にお答えしていきます。
それぞれ解説しますので、興味のあるところからみていってください。
5-1.Q1|友人に効果があったと薦められたサプリメントは、私にも効果があるでしょうか?
効果の感じ方も人それぞれで個人差があるため、必ずしも効果を感じるとも限りません。
友人にとって、「変わった」「効果があった」と感じる症状が、あなたにとっては「変わらない」「効果がない」という感想になる場合もあるのです。
また、医薬品ではないため、どれくらいの期間で効果が出るのかもはっきりとしていません。
特定の栄養素が配合された食品であり、効果を実感するまでの期間にも個人差があります。
健康に不安がある人が、心配してくれる友人に薦められたサプリメントを試してみたい気持ちはわかりますが、飲んでみて体調が悪くなったり、数ヶ月継続しても効果が感じられない場合は、そのサプリメントはあなたには合っていない可能性があります。
5-2.Q2|宣伝や広告のレビューや体験談にある効果は信用できますか?
先述のように、サプリメントの効き方には個人差があります。
信じるなとはいいませんが、個人のレビューや体験談だけを鵜呑みにして選ぶと期待外れになることが少なくありません。
たとえば、タレントや有名人の感想は、全てとはいいませんが、仕事として行っている場合がほとんどです。
実際にそのサプリメントを飲んでいるかどうかも定かではありません。
テレビやインターネットの広告では、よく見ると「個人的な感想です」と表示されていますよね。
あれは、「効果が絶対ではない」「誰にでも効果があるわけではない」という但し書きです。
実際に摂取した人の感想がきちんと紹介されている場合もありますが、効果を感じた人のものばかりで、効果が得られなかった人の感想は出ていないこともあります。
サプリメントの効果を求めるのであれば、レビューや体験談は参考程度に受けとめ、自分自身でも製品中に含まれている成分について、安全性や有効性についての情報を 調べてみることが重要です。
5-3.Q3|効果がない場合、たくさん飲んだり、高額な製品に変えたりすれば効果が出ますか?
サプリメントを摂取目安量以上飲むと、特定の栄養素の摂り過ぎによる健康被害のリスクが生じます。
たとえば、カルシウムは過剰に摂取すると、動脈の石灰化を促し、心臓病のリスクを高めるという研究結果が出ています。
また、ビタミン剤の摂り過ぎでは、手足の痺れなどの神経障害や、感覚障害、腎臓結石などの健康被害が報告されています。
食品の素材そのもので摂るよりも成分が濃縮されていることが多いサプリメントは、過剰摂取による健康被害を受けやすいので、必ず目安量を守って摂りましょう。
また、高額な製品が効果があるとは限りません。
健康食品の値段は医薬品のように国の基準がないため、根拠なく高額な製品が販売されている場合があります。
こうした製品が、それより安価な商品に比べて効果があるということはありません。
標準的な価格より、飛び抜けて高額な製品は経済的被害にもつながりますので、むしろ避けた方が良いでしょう。
5-4.Q4|薬を飲んでいます。サプリメントも飲んだらもっと効果がありますか?
摂取した成分によっては、飲んでいる薬の効果効能を増強させ、効きすぎの状態になる可能性があります。
また、サプリメントの成分が特定の薬の作用を邪魔することもあり、一緒に摂取すると効果は足し算にならず、薬効は減弱してしまいます。その結果、症状が悪化してしまう可能性があります。
さらに、医薬品の効能効果(主作用)には変化をもたらさないものの、副作用に強く影響することがあり、思わぬ副作用があらわれたり、副作用が強くあらわれたりといった影響が出ることもあります。
病院で処方される薬を常用している方がサプリメントを飲むときは、必ず医師や薬剤師に飲み合わせについて確認するようにしてください。
まとめ
サプリメントには日々の食事で足りない栄養素を補う効果があります。
不足している栄養素を補給、強化することで、健康維持、健康促進、疲労回復、美容、ダイエットなどに効果が期待できます。
サプリメントは食品であるため、病気の治療や、即効性は期待できません。
また、効果の感じ方は人それぞれで個人差があるため、全ての人に同じように効くとは限りません。
個人のレビューや体験談は参考程度に受けとめ、製品中に含まれている成分については、自分でも安全性や有効性についての情報を調べることをおすすめします。
あなたの症状や目的に沿った適切なサプリメントに巡り合うことが、最大限の効果を得る大きなポイントといえるでしょう。