脚のむくみ、5つの原因と即効で解決する方法を専門家が詳しく解説

2024. 09. 10
監修:望月みどり プロフィールを見る >

漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
女性の健康に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 漢方養生指導士、サプリメントアドバイザーの知識を活かし、女性向けサプリメントの開発にも携わる

「脚がむくむって、どんな状態のこと?立ち仕事で足がだるいけどこれがむくみ?」

「夕方、足がむくんで靴がきつい。すぐ効く解消法ってないのかな」

脚のむくみ”とは、体の水分量のバランスが崩れ、脚の皮下組織に水分が溜まった状態のことです。

見た目には通常より張ったり膨らんだりしており、重症化すると、指で圧迫しても痕がなかなかもどらない状態​​になり、痛みや怠さも生じます。

【脚のむくみが重症化していくイメージ】

脚のむくみが起きる原因は5つ考えられます。

  • 運動不足
  • 同じ姿勢を続ける
  • 足の冷え
  • 塩分の摂り過ぎ
  • 更年期の症状

この記事では、脚のむくみが起きる原因と、困ったときに即効でスッキリさせる方法を解説します

ただ、脚のむくみが慢性化している場合は、応急処置だけでは解消しにくく、食生活や生活習慣からの根本的な改善が必要になります。

また何日も続くむくみは、心臓や腎臓などの病気のサインかもしれないので注意が必要です。

記事後半では、慢性化したむくみを改善する方法や、むくみを発症する病気についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事をおすすめしたいのはこんな人です
  • 脚のむくみについて詳しく知りたい人
  • 脚がむくむ原因を突き止めたい人
  • 脚のむくみをなるべく早く解消したい人
  • むくみやすい体質を改善したい人
  • 脚がむくむ病気について知りたい人

この記事を読めば、脚がむくむ原因が把握でき、あなたに合った解消法が見つかります。

まずは、「脚のむくみ」はなぜ起きるのかという所から、正しい知識を身につけていきましょう。

脚のむくみとは

最初に、脚のむくみについて正しく理解していただくために、どんな状態で、なぜ発症するのかを解説します。

  • 「脚のむくみ」とは
  • 「脚のむくみ」はどうして起きる?
  • 簡単チェック!脚のむくみは「すね」を押して確認できる

順にみていきましょう。

1-1.「脚のむくみ」とは

「脚のむくみ」とは、何らかの原因で体の水分量のバランスが崩れ、脚の皮下組織(皮膚の下部)​に水分が溜まった状態のことです。

専門的な言葉では「浮腫(ふしゅ)」​​と呼ばれます。

脚がむくむと次のような症状があらわれます。

  • 膨張して太くなる
  • 足が重くなる
  • ふくらはぎやすねなどを指で押すと、跡がついてもどらない​​
  • 靴下の跡がつく

むくみがひどくなると、曲げにくい、動かしにくいなどから、歩行が不安定になり、つまずきやすくなるなど、転倒のリスクが高まります。

また、「膨張して太くなる」「重くなる」だけでなく、実際に体重もキロ単位で増加してしまいます。

1-2.「脚のむくみ」はどうして起きる?

「脚のむくみ」は、何らかの原因で体の水分量のバランスが崩れ、​​皮下組織に水分が停滞して起こります。

難しく聞こえるかもしれませんが、要は水分が重力の関係で体の下方に流れて溜まってしまうということです。

(たとえば寝たきりの人であれば、むくみは脚よりも背中や顔に出やすくなります。)

ではどうして、水分が体の下の方(脚)に溜まってしまうのか?

この仕組みは、よく耳にする『足は第2の心臓』という言葉を思い出していただくとわかりやすくなります。

CHECK!

【足は第2の心臓】

『足は第2の心臓』といわれるのは、脚が血液を送り出すポンプのような役割をしているからです

心臓から足まで運ばれた血液は、その後心臓の方へ送り出さなければなりませんが、そのポンプのような働きをしているのが足の筋肉なのです。

「脚がむくんだ状態」は、このポンプ作用が働きにくくなった状態になります。

同じ姿勢(立ったまま、座ったまま)を長時間続けたり、運動不足が続くと、脚の筋肉のポンプ作用が働きにくくなり、血流が滞り、静脈圧が上昇します。

静脈圧とは、静脈にかかる圧力のことです。

静脈圧が上昇すると、血管内の水分が血管外へ漏れ出し、皮下組織に余分な水分が溜まって、脚にむくみが発生します。

逆に静脈圧が下がると、血管の外に出た水はリンパ管や毛細血管に戻って(回収)、脚のむくみは治まります。

1-3.簡単チェック!脚のむくみは「すね」を押して確認できる

自分の脚がむくんでいるのかどうか確かめたい場合は、「すね」を押してチェックすることができます。

すねとは、脚の膝からくるぶしまでを指します。

チェック方法は簡単です。

脚のすねの前側を押しやすい指で5秒ほど押します。

指を外しても、皮膚のへこみがなかなか戻らない場合(目安は10秒)、脚がむくんでいる状態と考えられます。

CHECK!

【靴下の跡でもわかる?!】

家に帰って靴下を脱いだときに、ゴムの跡がくっきりついてくびれたようになり、なかなか元にもどらない場合も脚がむくんでいる状態です。

いかがだったでしょうか?

次章では、こうした「脚のむくみ」が起きてしまう原因を解説していきます。

今すぐ、むくみをとる対処法を知りたい方は、先に3章の「即効!一過性の「脚のむくみ」3つの対処法」からご覧ください。

「脚のむくみ」が起きる5つの原因

脚のむくみが気になる方は、まず「むくむ原因」を突き止めて、そこから改善していくようにしましょう。

「脚のむくみ」は、次のような原因で起こります。

  • 原因①|運動不足
  • 原因②|同じ姿勢を続ける
  • 原因③|足の冷え
  • 原因④|塩分の摂り過ぎ
  • 原因⑤|更年期の症状

あなたのむくみの原因はどれにあたるでしょうか? 考えながらみていってください。

2-1.原因①|運動不足

脚のむくみの1つ目の原因は、運動不足です。

筋力が低下して血液の流れが滞ってしまうからです。

先述のように、脚の筋肉は血液を心臓の方へ送り出すポンプのような役割を担っています。

ところが、運動不足によりふくらはぎの筋力が低下しているとポンプ機能が正常に作用しなくなり血流が滞ってしまいます。

血流が滞ると、血管内の水分が漏れ出し、皮下組織に余分な水分が溜まって、脚がむくんでしまいます。

2-2.原因②|同じ姿勢を続ける

長時間同じ姿勢を続けることも、脚がむくむ原因になります。

重力で血液やリンパ液などの水分が下半身に溜まってしまうからです。

繰り返しになりますが、通常、脚(ふくらはぎ)の筋肉は、血液やリンパ液を下半身から心臓へ送り出し、全身に循環させるポンプのような役割を果たしています。

長時間立ったまま、座ったまま同じ姿勢で筋肉を動かさずにいると、ポンプ機能がうまく働かなくなって、むくんでしまいます。

また、立ち仕事の場合は、むくむだけでなく、筋肉が疲労してだるさや痛みを感じることもあります。

2-3.原因③|足の冷え

足の冷えは、むくみを引き起こします。

冷えると脚の筋肉が固まって、ポンプ機能がうまく働かなくなるからです。

体が冷えたとき、肩こりや腰痛に悩まされたことはないでしょうか。

それらは、冷えによって筋肉が硬くなり、血の巡りが滞ることで引き起こされます。

脚の筋肉が硬くなると、血液やリンパ液を全身に循環させるポンプ機能が低下して、血流が滞ります。

血流が滞ると、血管内の水分が漏れ出し、皮下組織に余分な水分が溜まって、脚がむくんでしまいます。

2-4.原因④|塩分の摂り過ぎ

2つ目の原因は、塩分の摂り過ぎです。

塩分を摂りすぎると体内に水分が抱え込まれ、余分な水分が排出されにくくなって、むくみが引き起こされます。

塩分を多く摂取すると、体はその濃度を薄めようとして、水分の排出を控えて体内に溜め込むようになります。

過剰に溜め込まれて行き場を失った水分は血液の巡りを滞らせ、次第に血管から漏れ出し、皮膚と皮下脂肪に溜まり、むくみとなって現れます。

CHECK!

【1日の塩分摂取量目安】

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020年版)では、成人男性で7.5g未満、女性6.5g未満を1日の塩分摂取量の目標としています。

これを醤油で換算すると、薄口しょうゆの場合は男性が1日当たり大さじ3弱、女性は大さじ2.5が目安となります。

1日にスプーン3杯というのは少なく感じる方もいると思いますが、むくみを抑えるために、減塩商品を使用したり、出汁を効かせたりなどの工夫をして、塩分を控えることを心がけましょう。

2-5.原因⑤|更年期の症状

更年期の症状のひとつとして、「脚のむくみ」が起こることがあります。

女性ホルモン「エストロゲン」の減少で自律神経が乱れ、体内の余分な水分を排出する働きが弱まるからです。

CHECK!

【女性ホルモンと自律神経】

更年期の不調のほとんどは、閉経前後に卵巣の働きが衰え、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少し、自律神経が乱れて起こります。


脳からの指令通りの女性ホルモン(エストロゲン)が分泌できなくなると、脳の視床下部は混乱を起こします。

視床下部には、体温の調整をはじめ、血管 血圧 心拍 皮膚 発汗などの生理現象を司る自律神経を調整する働きがあります。

(女性ホルモンの乱れで)視床下部がパニックを起こすと、自律神経も一緒に乱れてしまい、更年期のさまざまな不調が引き起こされます。

その不調のひとつが、「むくみ」です。

自律神経が乱れて、血液やリンパの流れが悪くなり、細胞の間に水分や老廃物が溜まって、脚のむくみの症状が現れます。

即効!一過性の「脚のむくみ」3つの対処法

「昨日の立ち仕事で朝から脚パンパン。これじゃ脚の見えるスカート着られない…」

「むくみのせいで、履こうと思っていた靴がきつくなって歩きづらい」

こんなとき、短時間で脚のむくみがとれる方法があったら嬉しいですよね。

3章では、一過性の脚のむくみを即効で解消する方法を伝授します。

  • 【5分で効く】脚のむくみがとれるツボ
  • 【10分で効く】足首とふくらはぎのマッサージ
  • 【15分で効く】足を上げてキープする

この時間でむくみがとれるなら試してみたくなりませんか?

誰でもできる方法ですので、しっかりマスターしておきましょう。

3-1.【5分で効く】脚のむくみがとれるツボ

ツボを押して刺激することで、短時間にむくみを緩和する効果が期待できます。

ここでは脚のむくみに特に効果的な、3つのツボを紹介します。

順にみていってください。

3-1-1.足三里(あしさんり)

足三里は、膝の皿の下から自分の指四本分下がった近辺にあるポッコリと窪んだ所にあるツボです。

内臓の動きを活発にすることで、体の中に溜まった老廃物の排出を促し、脚に溜まった疲れを和らげてくれます。

<押し方>

親指をツボに当てて沈み込ませるような感じでゆっくり押します。

5秒押して5秒休む、を10セット左右両方におこなってください。

イタ気持ちいい程度が目安です。

3-1-2.血海(けっかい)

血海は、膝の皿の内側上端から指3本分上にあるツボです。

血行を促進する働きがあり、新陳代謝を活性化させて体内の老廃物を排出し血流を良くして、むくみを解消します。

<押し方>

左右同時に、脚と同じ側の手で膝を包むようにして、親指でゆっくり3秒ずつ押すことを10回くらい続けましょう。

3-1-3.三陰交(さんいんこう)

三陰交は、脚の内側、足首より少し上にあるツボです。

消化器をはじめとした内臓の活性化、血行の改善やむくみ、冷えの解消に効果が期待されます。

また、生理痛や生理不順など、女性特有の症状改善にも効果があります。

<押し方>

親指をツボにあてて、ゆっくりと息を吐きながら押し、息を吸いながら指を離しましょう。

強い痛みを感じない程度の力加減で左右3回程度が目安になります。

3-2.【10分で効く】足首とふくらはぎのマッサージ

10分程度の時間があれば、足首とふくらはぎのマッサージで脚のむくみを緩和することができます。

マッサージは以下の手順で行います。

椅子に座り右足を左足のももの上に乗せます
右足を右手で持ち、足首を時計回りにゆっくり10回、逆時計回りに同様に10回、回します
次に右足のすねの内側を骨に沿うように外側から右手の親指で上下にさすり、外側も同じようにさすります​​
(外側は中指、薬指を使うとこすりやすいです)
左足も右足と同じように、①〜③の順番でマッサージします​​

この流れを1セットとして、左右3回ずつ繰り返しましょう。

3-3.【15分で効く】足を上げてキープする

足をしばらく上げておくだけで、滞った血液やリンパの流れが解消されます。

他より時間がかかりますが、一番簡単な方法です。

壁に向かって横になり、壁に沿って、90度に足を上げて15分キープします。

これだけです。

注意点は、膝を曲げないこと。

足首を上下に動かしたり、足指を開閉したりして動かすのも、筋肉に刺激を与える効果があります。

できる人は、足を壁から少し離して、足全体を揺らしてみても良いでしょう。

慢性的な「脚のむくみ」を改善する方法

即効でむくみを緩和する方法を紹介しましたが、それらはあくまでも一過性のむくみの解決策です。

しょっちゅう脚がむくむ、あるいは常にむくんでいるといった慢性的な症状がある人は、食生活や生活習慣からの根本的な改善が必要になります。

4章では、体の巡りを良くして慢性的な「脚のむくみ」を改善する方法を解説します。

  • むくまない6つの生活習慣
  • 血行を良くするサプリメントを飲む

これらを続けることで、代謝の良いむくみにくい体づくりがめざせます。

よく読んで、できるところから始めていきましょう。

4-1.むくまない6つの生活習慣

体の巡りを良くして水分の代謝をあげる、次のような生活習慣を身につけましょう。

体の巡りを良くする5つの生活習慣
適度な運動を心がける
長時間同じ姿勢でいるときは、ときどき体を動かす
窮屈な下着や靴を身につけない
入浴はシャワーで済ませず、かならず湯船に浸かる
塩分控えめを心がける
質の良い睡眠を心がける

① 適度な運動を心がける

適度な運動で、脚に筋肉をつけましょう。

筋肉量が少ないと、血液を戻す力が弱いため水分が滞りやすくなります。

② 長時間同じ姿勢でいるときは、ときどき体を動かす

体を動かすことで血液の循環や水分の代謝が良くなり、むくみの解消につながります。​​

スクワットや膝まわし、アキレス腱を伸ばすなどの運動が効果的です。

③ 窮屈な下着や靴を身につけない

窮屈な下着や、足に合わない靴は、むくみの元になります。

血管を圧迫して血流を滞らせるので、無理して身につけることは回避しましょう。

④ 入浴はシャワーで済ませず、かならず湯船に浸かる

冷えによる血行不良は、むくみやすい体をつくります。

シャワーだけでは冷えた体が温まりません。湯船に浸かって体全体を温め血の巡りを良くしましょう。

湯船に浸かれないときは、洗面器にお湯をいれて「足湯」をするだけでもむくみ解消になります。

⑤ 塩分控えめを心がける

毎日の食事では、塩分控えめを心がけてください。

塩分を摂りすぎると体内に水分が抱え込まれ、余分な水分が排出されにくくなって、むくみが引き起こされます。

1日の摂取量の目安は、醤油に換算すると大さじ3杯程度です。

減塩商品を使用したり、出汁を効かせたりなどの工夫をして、塩分を摂り過ぎない生活を送りましょう。

⑥ 質の良い睡眠を心がける

浅い眠りは体の巡りを滞らせます。睡眠不足は、慢性的なむくみを引き起こします。

  • 寝室の明るさを工夫する
  • 寝室の温度に気を配る
  • 首にフィットする枕を選ぶ

など、環境を整えて、質の良い睡眠をとれるようにしましょう。

4-2.血行を良くするサプリメントを飲む

改善方法の2つ目は、サプリメントで栄養素を補うことです。

塩分の摂り過ぎや運動不足、冷え症、ホルモンバランスの崩れ…こうした原因からくる「脚のむくみ」の解消には、生活習慣の見直しに加えて、足りない栄養素を補給して体の内側から改善することが重要なのです

「毎日バランスの良い食生活を心がければいいのでは?」

と思われるかもしれませんが、必要な栄養素を食事だけで満たすというのは簡単ではありません。

CHECK!

【むくみに効く食事】

たとえば…塩分を排出する効果のある栄養素として知られるのが「カリウム」です。

カリウムは、ほうれん草、にんじん、バナナ、大豆などに含まれています。


運動不足の人が不足しがちな栄養素のひとつがエネルギーを産生する、「ビタミンB群」です。

ビタミンB群は、豚肉やレバー、にんにくなどに含まれています。


冷え性改善に有効な栄養素は、「ビタミンE」「ヘム鉄」です。

ビタミンEは、アボカド、大豆、鰻、カボチャなどに含まれています。

ヘム鉄は、レバー、牛もも肉、かつお、まぐろ、赤貝に含まれています。


ホルモンバランスの乱れを整える効能がある栄養素の筆頭は、「大豆イソフラボン」です。

大豆イソフラボンは、豆腐や納豆などの大豆製品に含まれます。

いかがでしょうか。

むくみにくい体づくりにはバランスのとれた食生活が重要…とはいうものの、水分や塩分に気を配りながら、上記のような栄養素を毎日食事でバランス良く摂るというのは容易なことではないですよね。

しかも、既に脚のむくみが慢性化した体を、食事だけで治すというのは現実的ではありません。

ですので、血行を改善するサプリメントで、食事で摂れない栄養素を補給しましょう

サプリメントを購入する際は原材料表示を確認し、下記のような有効な成分が配合された商品を選ぶようにしてください。

「脚のむくみ」に効くサプリメントに含まれる成分
大豆イソフラボン
  • 更年期に減少するエストロゲン(女性ホルモン)を補う
  • 更年期症状の緩和
  • 血行を促進して代謝を上げる
ビタミンB群
  • 水分代謝を活発にする
  • 血行を良くする
カリウム
  • むくみ改善
  • 筋肉を正常に保つ
高麗人参
  • 自律神経を整える
  • 腎臓の機能を高める
ヘム鉄
  • 貧血予防
  • 疲労回復

注意!慢性的な脚のむくみは病気の可能性がある

慢性的な「脚のむくみ」の対処法を解説しましたが、ひとつ注意していただきたいことがあります。

それは、常に脚がむくんでいる場合に、その原因は何らかの病気かもしれないということです。

  • 慢性的な「脚のむくみ」を発生する病気​​
  • こんな症状に注意!病気の疑いを確かめるチェックリスト​​

それぞれ解説します。

5-1.慢性的な「脚のむくみ」を発生する病気

慢性的な脚のむくみを発生する病気には次のようなものがあります。

心不全 心臓の働きが悪くなって、心臓から十分な血液が送り出されなくなる疾患。

血行が悪くなってむくみを引き起こすことがある。

腎機能障害 腎臓の働きが悪くなり、血液を十分にろ過できなくなる疾患。

老廃物や余分な水分、塩分を体外に排泄できなくなりむくみを引き起こす。

下肢静脈瘤​​ 足の静脈弁(※)​​が壊れて、逆流した血液が足に溜まってしまう疾患。

初期症状のひとつに、むくみがある。

リンパ浮腫 リンパ節の切除や放射線の治療によって引き起こされる副作用のひとつ。

手術した側の腕や脚にむくみが生じることがある。

(※)足の静脈弁:通常、脚の静脈には1度心臓に向かった血液が逆流して足に戻ることを防ぐ静脈弁がついている

参考:メイヨークリニック

5-2.こんな症状に注意!病気の疑いを確かめるチェックリスト

もし、下記のような症状があるとしたら、あなたの「脚のむくみ」は何らかの病気のサインかもしれません。

恐い病気を見逃さないよう、まずは調べてみましょう。

むくみは病気のサインなのかを確かめるチェックリスト
むくみが朝から晩まで1日中続く
今までなかったむくみが何日も続いて治らない
脚の血管がボコボコ浮き出ている
尿が泡立つ
夜に息苦しくなる
むくみは痛みを伴っている
脚だけでなく、顔やまぶたまでむくんできた
尿が出にくい
常に息が切れて疲れやすい

当てはまる症状のある人、またこれらに該当しなくても心配な症状のある人は、自己判断せず、早めに専門医に相談することをおすすめします。

体の巡りを整える!脚がむくみやすい人には漢方由来のサプリメントがおすすめ

慢性的な「脚のむくみ」改善にサプリメントをおすすめしましたが、原因が更年期症状である場合、また原因が複数重なっていた場合は、一般的な「足りないものを補う」という役割を担ったサプリメントでは効果が期待できない可能性があります。

なぜなら、そのようなケースでは「脚のむくみ」が、

  • 身体のだるさ
  • 冷え
  • 筋肉の痛み
  • 胃腸障害
  • 不眠

…と、複合的な症状となってあらわれるため、むくみ改善効果を謳った単一成分のサプリを飲用しても、根本的な改善に繋がらないのです。

慢性的なむくみを解消して、血液やリンパの巡りの良い体をめざすには、病名のつかない複数の不調に対する『自然治癒力』を高めるしかありません

このような見地から、おすすめしたいのが漢方由来の成分を含んだサプリメントです。

漢方由来のサプリメントは、むくみの複数の原因に作用して整える成分が複合処方されています。​​

東洋医学では、体を部位ごとに細分化して見るのではなくトータルでとらえます。

ひとつの症状ではなく、心身のバランスを整えることにアプローチし、自然治癒力を高めて体質改善へ導いてくれるのです。

これを理解するためには、「気血水(きけつすい)」について知っておくとわかりやすいです。

Check!

【東洋医学の「気血水」】

東洋医学では人の体は「気血水(きけつすい)」によって成り立っていると考えられています。

大気や食物から取り込まれ、体を巡る生命エネルギーのこと​​
血液および血液によってもたらされる栄養分​​で酸素や栄養素を全身の細胞に運ぶ
血液以外の全ての体液(汗、唾液、尿など)をあらわし、老廃物を体外に排出しながら体に必要な水分のバランスを保つ

「気血水」の全てが身体の中をバランスよく巡っている状態では健康が保たれ、「気血水」が不足したり巡りが滞ったりすると多種多様な不調があらわれます。

気血水でみると、「脚のむくみ」は、「気」が不足して「水」が滞っている状態になります。

この「気」と「水」のバランスの崩れを解消することが重要です。

東洋医学の考え方に沿って、複数の不調に有効な複合成分を配合した漢方由来のサプリメントは、体全体のバランスを整え、巡りを良くしてむくみにくい体質に導きます。

むくみの根本的な改善をめざすなら、4章の「血行を良くするサプリメント​​」で紹介した有効成分を複合的に配合した、漢方由来のサプリメントを選びましょう。

まとめ

「脚のむくみ」とは脚の皮下組織​​に水分が溜まった状態のことです。

発症の原因は次のようなものが考えられます。

  • 運動不足
  • 同じ姿勢を続ける
  • 足の冷え
  • 塩分の摂り過ぎ
  • 更年期の症状
  • 何らかの病気

慢性的な脚のむくみの改善には、食生活や生活習慣から体の巡りを良くしていくことが重要になります。

滞りのないスッキリした体づくりのために、ぜひこの記事を役立てていただけたらと思います。

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