「大豆イソフラボンとエクオールの違いがわからない。効果が似ている気がするんだけど…」
「大豆に含まれているのは大豆イソフラボンでしょ?それじゃエクオールは何から摂れるの?」
こんな疑問をお持ちではないでしょうか。
まず覚えておいて欲しいのは、「エクオール」という成分が最初からあるわけではないということ。
「大豆イソフラボン」を摂取したときに、それが体内で変換されて生まれるのが「エクオール」です。
この記事では、「大豆イソフラボン」と「エクオール」の違いや効果をわかりやすく解説します。
「大豆イソフラボン」には、女性の不調サポートをはじめ、生活習慣病や骨粗しょう症の予防など様々な効果がありますが、近年の研究で、体内で「エクオール」に変換されることによって、「大豆イソフラボン」のまま吸収されるよりも高い機能が発揮されることがわかってきました。
しかしながら、エクオールには「作れる人」と「作れない人」が存在し、日本人の約半数が「作れない人」であるというのが通説です。
記事後半では、エクオールを「作れる人」はどんな人なのかという点に言及し、作る力を高めていく方法をご紹介します。
最後まで読んで頂ければ、「大豆イソフラボン」と「エクオール」の違いが明確に理解でき、効果を最大限に得るための対策を今日から始めることができるでしょう。
目次
「大豆イソフラボン」から生まれる注目の成分「エクオール」
「大豆イソフラボン」は、女性の不調サポートをはじめ、生活習慣病の予防など多彩な効果を持つ成分ですが、体内で「エクオール」に変換されることによって、「大豆イソフラボン」のまま吸収されるよりも、一層強い効果を発揮します。
「大豆イソフラボン」から生まれる注目の成分「エクオール」について、次の順で解説しましょう。
- 『エクオール』とは大豆イソフラボンから産生される代謝物のこと
- 『エクオール』は「大豆イソフラボン」より高機能!
1-1.『エクオール』とは大豆イソフラボンから産生される代謝物のこと
冒頭でもお伝えしたように、「大豆イソフラボン」を摂取したときに、それが体内の腸内細菌の働きで変換されて生まれる成分が「エクオール」です。
「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ているため、『植物性エストロゲン』とも呼ばれています。
そのため、年齢と共に減少するエストロゲンを補って、女性特有の不調や骨の健康をサポートする働き(エストロゲン様作用)が期待できます。
さらに、「大豆イソフラボン」から「エクオール」が作られたときには、より活発な働き(エストロゲン活性)が期待できることから、効果を実感できる可能性も高まります。
エストロゲンの急激な減少は、粘膜、骨、血管、脳など女性の身体の様々な機能に影響を与え、疲れやすさをはじめ、いわゆる更年期障害といわれる様々な不調を引き起こします。
そうした不調を緩和するのが、エストロゲンと似た作用を持つ「大豆イソフラボン」であり、「大豆イソフラボン」から作られる「エクオール」なのです。
1-2.『エクオール』は「大豆イソフラボン」より高機能!
「エクオール」は、「大豆イソフラボン」の構成成分ダイゼイン(※1)を腸内細菌(エクオール産生菌)が分解し産生することで作られる成分です。
元の「大豆イソフラボン」よりエストロゲン活性(※2)が強いことから、専門家からは“高機能性イソフラボン代謝物”と呼ばれています。
(※1)大豆イソフラボンは「グリシテイン」「ダイゼイン」「ゲニステイン」の3つの成分で構成されている。
(※2)エストロゲンに似た活発な性質
「大豆イソフラボン」を摂取すると、体内の細胞は、それをエストロゲンと認識して受け入れます。
受け入れられた大豆イソフラボンが、腸内細菌によって「エクオール」に変換された場合、大豆イソフラボン(ダイゼイン)のまま吸収されるよりも高いエストロゲン様作用を発揮して、女性の美と健康をサポートします。
また、エストロゲンは過剰に分泌されてしまうと、子宮内膜症や子宮筋腫、乳がんなどのリスクが生じやすくなるのですが、エクオールにはその心配がありません。
エクオールには、エストロゲンが過剰な場合には、その働きを抑える抗エストロゲン作用が働いて、バランスを取る作用があるのです。
こうしたことから、「エクオール」は心身にゆらぎを感じる女性たちの強い味方として、その高い機能が注目を集めています。
「大豆イソフラボン」から「エクオール」を作れない人がいる?
大豆イソフラボンそのものより高い機能を持つエクオールですが、残念なことに誰でも産生できるかというとそうではありません。
『個人差がある』と先述したように、「作れる人」と「作れない人」が存在します。
エクオールを「作れる人」の割合は、日本人では2人に1人の約50%、欧米人ではなんと25~30%といわれています。
2-1.日本人の半分の人がエクオールを作れない
エクオールを作れる日本人は2人に1人、20代では約2割程度しかエクオールを産生できないという報告があります。
エクオールを「作れない人」というのは、端的にいうと、「エクオール産生菌」が腸内からいなくなってしまった人です。
菌がいた場合でも、菌の活動具合でエクオールへの変換率は変わってきます。
“どうして「エクオール産生菌」がいなくなってしまう人や、活動が鈍い人がいるのか?”
その理由は、ストレスや睡眠不足、運動量の低下など諸説ありますが、現状、一番大きな原因は「腸内環境」で、食の欧米化、大豆製品や食物繊維の摂取不足とみられています。
欧米人や、日本人でも20代に作れない人が多いのは、欧米式の食事が影響していると考えられます。
2-2.エクオールを作れる人の特徴
なぜエクオールを「作れる人」と「作れない人」がいるかについてはまだ研究段階で、確定的な理由は判明していません。
しかし、腸内環境が問題と先述したように、毎日の食事や生活習慣と関係があることはこれまでの研究でわかっていることから、「作れる人」「作れない人」それぞれの特徴を挙げることができます。
下表にまとめましたのでご覧ください。
いかがでしょうか。
あなたは、どちらの特徴に当てはまっているでしょうか。
ただ、毎日大豆商品を食べて緑茶を飲んでいる人は必ずエクオールが作れるのかというと、それは違います。
あくまでも「その傾向がある」ということで、断定はできないことを承知しておいてください。
詳しく調べたい人は、エクオール産生ができるかどうかを尿で調べる検査キットがメーカー等から提供されていますので、それらを試してみるのも一案でしょう。
【知っておこう!】エクオールを作れる人でも毎日必要な量を生み出すことができるわけではない
腸内で「エクオール」を作れる人は日本人の約半数とお伝えしましたが、作れる人は、大豆食品さえ摂っていれば毎日必要な量のエクオールを産生できるかというと、実はそうではありません。
健康状態やストレスにより腸内環境は毎日変化するため、エクオールを作れる人でも産生量が減少したり、急に作れなくなったりすることもあるのです。
更年期等の不調に悩む女性の美と健康のために必要なエクオールの量は、1日あたり10mg程度と考えられていますが、エクオールを作れる人だからといって、毎日コンスタントに必要量を産生できるわけではないことが、研究で明らかになっています。
こうした調査から、エクオールを作れる人であっても、多くは普段の食生活で十分な量のエクオールを産生できていない可能性が示されました。
つまり、自分は大丈夫と思って何も策を講じないでいると、作れるか作れないかに関わらず、エクオールの効果はなかなか得られないということです。
エストロゲンを補って支える、他にはない成分の力を生かせないのは勿体ないですよね。
そこでご提案したいのが、エクオールを作る力を高められるサプリメントの摂取です。
次章で詳しく解説します。
「エクオールを作る力」はサプリメントで高められる
エクオールを作れない人や、作れても必要量に足りない人の「作る力」を高める方法があります。
それは、サプリメントで『エクオールが作れる元気な腸内細菌を育てる』方法です。
腸内環境は食習慣によって変化するため、ある時点でエクオールを作る腸内細菌を持っていなくても、その後エクオールを作れる体質になる可能性があるのです。
今の時点で、エクオールを作る力を高められるサプリメントは、『アグリコン型イソフラボン』配合のサプリメントだけです。
大豆イソフラボンの中でも吸収率の高い『アグリコン型イソフラボン』は、腸内環境を整え、エクオールが自分で作れる、活発な腸内細菌を育てる効果が期待できます。
「作るより、エクオールそのものを含むサプリメントを摂る方が早いのでは?」
と、思われるかもしれませんが、エクオールそのものを含むサプリメントの場合、摂取を終えてしまったらそれで終わりで、以降はエクオールを体内に取り込むことはできません。
その後もずっとサプリメントを摂り続けなければ自分で作る力は養われませんし、腸内環境が整わなければ、摂取したエクオールが力を発揮しないことも考えられます。
『アグリコン型イソフラボン』のサプリメントは、腸内環境を整え腸内細菌を育てて、体内でエクオールを作れる体に導きます。
「作れない人」を「作れる人」に変えることができるのです。
毎日の大豆製品でエクオールを作れる身体になる!
「エクオール」の効果をしっかり実感したい方には、サプリメントに加えて、毎日の食事で大豆製品から「大豆イソフラボン」を摂ることをおすすめします。
当然のことながら、健康で錆びない体を手に入れるためには、サプリメントだけで十分とはいえません。
2章の「エクオールを作れる人の特徴」でお伝えしたように、毎日大豆製品を摂る人にエクオールを作れる人が多いことが報告されています。
サプリメントを含めた大豆イソフラボンの1日の総摂取量の上限の目安は70~75mgですが、国民栄養調査(平成14年)での農林水産省の発表によると、平均的な日本人のイソフラボンの摂取量は18㎎と上限にはるかに及びません。
「大豆イソフラボン」は、大豆のほか、豆腐やおから、油揚げ、納豆、味噌、豆乳など、大豆を原料とする食品のほとんどに含まれます。
下記に主な大豆食品に含まれる大豆イソフラボンの含量の目安をまとめましたので、こちらも参考にして、毎日の食事に大豆製品を取り入れていきましょう。
人間は本来、体内でエクオールを作る力を持っています。
エクオールを作る力を目覚めさせ、その効果を実感できる体づくりのために、サプリメントと併せて日々の食事で大豆製品を摂ることを心がけましょう。
まとめ
「エクオール」は、「大豆イソフラボン」が腸内細菌によって代謝されて生まれる活性代謝物です。
元の「大豆イソフラボン」よりエストロゲン活性が強いことから、専門家からは“高機能性イソフラボン代謝物”と呼ばれ、心身にゆらぎを感じる女性たちの強い味方として、その高い機能が注目を集めています。
現在、「エクオール」を作れる人は日本人の2人に1人といわれていますが、作れない人も、腸内環境を整え、エクオール産生菌を育むことで、エクオールを作る力を高めることができます。
毎日の食卓に大豆製品を取り入れると共に、アグリコン型イソフラボンのサプリメントを摂取して、エクオールを作れる、錆びない体づくりを目指しましょう。