男性の更年期11の症状、女性更年期との違いについて専門家が詳しく解説

2024. 10. 29
監修:石川 ロバート誠 プロフィールを見る >
サプリメントアドバイザー・パーソナルトレーナー
40代に慢性的な疲労感、不安感、不眠など典型的な男性更年期症状が現れ、栄養バランスのよい食事、適度な運動、サプリメントの利用による体質改善により男性更年期を克服した経験を持つ。 60歳を前にして、仕事に、遊びに全力投球で人生を楽しんでいる。

「男性の更年期はどんな症状が出るの」
「女性の更年期と症状は異なるのかな」

男性の更年期は、テストステロンという男性ホルモンの分泌が低下することで、自律神経のバランスが崩れることが原因ですが、その症状は多岐にわたり、細分化すると数百種類にも及ぶと言われています。

中でも男性の更年期における典型的な症状としてあげられるのが以下の11の症状です。

男性更年期の症状は、多くの点で女性の更年期における症状とも一致します。

ただし更年期が発症する時期や、症状が現れる期間は男女の間で大きな違いがあるという点については注意が必要です。

特に男性の更年期では、

  • 発症する時期が女性の更年期に比べて長い
  • ゆっくりと症状が現れ徐々に進行する

など、女性の更年期とは異なる特徴があり、これに伴って更年期の予防法や対処法も女性の更年期とは異なってきます

そこで今回は

  • 男性の更年期 典型的な11の症状
  • 女性の更年期とは違う男性更年期2つの特徴
  • 男性更年期の症状を促進する2つの要因
  • 男性更年期を予防・改善するための3つの要素
  • 男性の更年期を予防する生活改善にはユーグレナが効果的

について詳しく解説していきます。

この記事を読めば、あなたも男性更年期の症状と特徴について正しい知識と対処法を持つことができます。

男性の更年期 典型的な11の症状

男性更年期で生じる典型的な症状としてあげられるのが以下の11の症状です。

男性の更年期 典型的な11の症状
  • 疲労感
  • 動悸、息切れ
  • 鬱、不安、イライラ
  • ほてり、発汗
  • 頭痛
  • 耳鳴り、めまい
  • 不眠
  • 記憶力、集中力の低下
  • 筋力や身体機能の低下
  • 性欲の減退、性機能の低下
  • 頻尿

冒頭でもお伝えした通り、男性の更年期の症状は多岐にわたり、この症状が出たら更年期であると断定することもできません。

しかし、この11の症状のいずれかが継続的に発症する場合は、更年期であることを疑い、適切な対処が必要になります。

一つずつ確認していきましょう。

1-1.疲労感

男性の更年期の症状としてまず発症するのが、全身に感じる疲労感・倦怠感です。
そしてこの疲労感・倦怠感は心と体両面において生じるというのも更年期の特徴と言えます。

男性更年期の場合

  • これまで翌日になれば無くなっていた体の疲労が取れない
  • 以前よりも疲れやすくなった
  • 関節や腰、背中などの痛みに慢性的な痛みを感じる
  • しっかり休んだはずなのに体が回復しない

などの身体的な疲労にあわせて、

  • 外出したり人と会うのが面倒
  • 何をするにしてもやる気が出ない
  • これまで意欲的に行ってきた仕事や趣味に全く興味がなくなった

などの心の疲労も併発します。

1-2.動悸、息切れ

疲労感や倦怠感と併せて、特に男性の更年期で多くの方が実感する症状が、動悸・息切れです。

特に運動をしたり、体を激しく動かしていないにもかかわらず、

  • 心臓の鼓動が突然強くなる
  • 呼吸が荒くなり深呼吸をしても息苦しさが解消されない

などの症状が突然、現れます。

動悸や息切れはホルモンバランスの乱れが自律神経のバランスを阻害することによって生じる、男性更年期の典型的な症状ですが、男性にかかわらず女性の更年期でもよく発症します。

1-3.鬱、不安、イライラ

男性の更年期では、精神が不安定になる傾向があり、鬱やイライラ、強い不安感を引き起こします。

更年期による精神の乱れは

  • 常に落ち着かない
  • 些細なことで腹を立ててしまうようになった
  • どん底にいると感じてあらゆることにやる気が出ない

など、生活のあらゆる側面に、さまざまな影響を及ぼすことになります。

男性更年期は働き盛りの40代以降の男性に多く発症しますが、特に40代、50代の男性は、会社でも責任ある立場についている場合も多く、家庭においても介護や子育てを担う立場にいるケースが多く、鬱や不安感などの症状は、特に本人だけでなく、家族や職場の同僚にも大きく影響を与えることになります。

1-4.ほてり、発汗

ほてりや発汗は「ホットフラッシュ」とも呼ばれ、男女共に現れる更年期の症状として知られています。

  • 突然顔が熱を持ち赤らむ
  • なんの前触れもなく突然汗が出る
  • 突然、顔が熱くなり、ほてりが引かない

などの症状が発症します。

これも男性ホルモン(テストステロン)の減少から生じる症状です。

自律神経のバランスがみだれ、血管の収縮や拡張のコントロールができなくなることから発症します。

症状が現れた場合は襟元を緩めて空気を通しやすくし、首筋を冷やしたり、深呼吸などを行うことで常用が和らぎます。

1-5.頭痛

頭痛も男性更年期の症状としてよくあるものです。

更年期では、特に片頭痛と緊張型頭痛の2種類の頭痛が発症します。

片頭痛
  • 頭の左右どちらか、片側に脈を打つように痛みが走る
  • 体を動かすと痛みが悪化する
  • 嘔吐や吐き気を伴うケースがある
緊張型頭痛
  • 頭全体が締め付けられるように痛む
  • 肩こりなどとあわせて発症するケースもある

たとえば

  • 40歳を過ぎて特に頻繁に頭痛に悩まされるようになった
  • 疲労感や動悸、身体機能の低下などそのほかの症状も併発している

などの場合は、更年期である可能性を含めて対処することをおすすめします。

もちろんすべての頭痛が更年期によって生じるわけではありません。
特に頭痛の場合、更年期以外に痛みを引き起こす深刻な原因が隠れているケースも少なくありません。

長引く頭痛の症状がある場合は、しかるべき診察や検査を適切に受け、原因を特定することを強くおすすめします。

1-6.耳鳴り、めまい

更年期は、内耳(耳の内部)に影響が出やすく、これらにより耳鳴りやめまいが生じます。

内耳と呼ばれる耳の奥には、体の平衡感覚を保つための「三半規管」や、音を正常に聞くための「蝸牛」と呼ばれる器官があります。

更年期の症状が現れると、この内耳に小さな炎症を引き起こすことがよくあり、この影響として、めまいや立ちくらみ、また耳鳴りといった症状が現れることになります。

実際の症状としては

  • 座っていても体が揺れているような感じがする
  • 椅子から立ち上がると目の前が真っ暗になる
  • 「キーン」という耳鳴りが頻繁に起こる
  • 時折音が聞こえにくくなる 
  • 音がこもって聞こえる

などが起こります。

耳鳴りやめまいが起こった場合は、無理をして体を動かそうとすると転倒の危険もあるため、その場所にとどまり、症状が治まるまで待ちましょう

また短期的に症状を改善する方法として、耳の周囲をあたためたり、マッサージをするなどして血行を促進するのも効果的です。

1-7.不眠

更年期の症状としては不眠も多くのケースで現れる症状です。
不眠も男性ホルモンの分泌の低下によって自律神経のバランスが乱れる更年期の典型的な症状です。

  • なかなか寝付けない
  • 夜中にすぐ目が覚めてしまい、その後なかなか眠れない
  • 眠りが浅いと感じる

などの症状が継続する場合、更年期である可能性を否定できません。

不眠は更年期にかかわらず、精神的なストレスなどによって、誰にでも起こりえるものです。

ただし更年期の不眠は、ほてりや倦怠感、めまいなどの更年期の他の症状を併発することが多いため、もしこれらの症状が一緒に現れる場合は、更年期の症状である可能性を踏まえて対処することをおすすめします。

1-8.記憶力、集中力の低下

集中力や記憶力の低下も、更年期の典型的な症状です。この症状も、基本的に男女両方の更年期において現れます。

集中力の低下や物忘れは、仕事のミスが増えるなど業務の効率を落とす原因にもなりますが、特に男性の更年期は、職場でも責任ある立場でしかるべき役職を持つ、40代以降の男性にリスクが高くなる傾向があります。

このため更年期による集中力や記憶力の低下が、会社への大きな損害や業績の低下を引き起こすリスクも含めて対処する必要があるでしょう。

  • 物忘れがひどくなった
  • 落ち着かず、仕事に集中できない
  • 仕事で、これまでにはなかったミスが頻発するようになった

などの症状が起こる場合は、無理をせず体を休め、症状が継続的に起こる場合は更年期の症状である可能性を疑い、早めに診察を受けるなどの対処を行いましょう。

1-9.筋力や身体機能の低下

男性ホルモンであるテストステロンは、男性的な身体を支える筋肉や骨を維持する作用を持っているため、テストステロンの低下によって、筋力や身体機能を維持することができなくなります

年齢を重ねるにつれて以前より筋肉が落ち脂肪がついてきたなどの症状が自覚される場合は、それが更年期の症状である可能性もあります。

1-10.性欲の減退、性機能の低下

テストステロンは男性の性機能を保つ上でもたいへん重要なホルモンであり、分泌量の低下は性機能の低下、また性欲の減退を招きます。

そして男性の更年期における性機能低下の代表的な症状として勃起不全(ED)があります。

ただし性機能の低下はいわゆる老化現象の場合も多く、年齢を重ねるにつれて誰でも症状が現れるものでもあります。

また勃起不全(ED)についても、原因は更年期だけではありません。動脈硬化や神経の障害、心的ストレスや糖尿病などの持病などによって発症するケースもあります。

このため勃起不全(ED)が更年期の症状であるかどうかは適切な診断を受け、正しく判断する必要があります。

ただし、40代や50代で勃起不全(ED)の症状があらわれ、持病など思い当たる原因のない場合は、更年期の症状であることを疑い、病院で検査を受けることをおすすめします。

1-11.頻尿

男性ホルモンであるテストステロンと「おしっこの回数」には、相関関係があり、おしっこの回数が増えた(頻尿)と実感する場合には、それが更年期の症状の一つである可能性もあります。

また頻尿と併せて、

  • おしっこが出にくい
  • 排尿後に残尿感が残る

などの症状も起こる可能性もあります。

テストステロンが低下すると、男性の膀胱は柔軟性を失い、徐々におしっこを多くためることができなくなっていきます。これが原因となり、更年期障害の男性は1日のおしっこの回数が徐々に増えていきます。

特に、40代、50代の男性で一晩に2回以上、おしっこで目が覚めるという方は、更年期の症状を疑い、検査や治療を行う必要があります。

もちろん頻尿も、更年期以外の原因によって発症するケースも多く、過活動膀胱や前立腺肥大症、尿路感染による炎症、心因性の頻尿など、さまざまな原因があります。

そしてそれぞれの原因によって適切な治療法は異なるため、やはり病院での適切な診断が欠かせません。

女性の更年期とは違う男性更年期2つの特徴

更年期は男性の場合も女性の場合も、ホルモンバランスが崩れることによる自律神経の失調によって引き起こされますが、男女の更年期は、発症の時期や症状の現れ方に大きな2つの違いがあります。

男性更年期 2つの特徴
  • 発症する年齢の幅が広い
  • 症状がゆっくりと現れ、徐々に進行する

男性の更年期は男性ホルモンであるテストステロンの減少、また女性の場合はエストロゲンという女性ホルモンの減少によって引き起こされますが、この減り方は男女によって大きく異なります。

下の図は、年齢に応じて変化する男女のホルモンの量を示しています。

図に示されているとおり、女性の場合、40代になると女性ホルモン(エストロゲン)は急激に減少し、50代半ばを過ぎると低く安定していきます。

このため、女性の更年期は40代半ば頃から50代半ばのおよそ10年間に、症状の発症が集中し、その後は症状も治まっていきます。

これに対して男性の場合、テストステロンは20〜30代を境に、加齢に従って徐々ゆっくりと減少していきます。

そしてこのホルモン分泌の変化による男女の違いが、発症の年齢幅が広く、症状が徐々に進行するという男性更年期の特徴を形成します。

一つずつ確認していきましょう。

2-1.発症する年齢の幅が広い

男性の更年期は30代後半から80代まで、幅広い年代で発症のリスクがあります。

女性の性ホルモンは閉経の前後(45歳〜55歳)に急激に減少するため、この期間に症状が集中しますが男性の場合は、40歳前後を境に緩やかに、また長期間にわたって減り続けるという特徴があります。

このため男性の更年期が発症する年齢幅はたいへん広くなり、早ければ30代後半から発症し、発症が遅い場合は80歳を超えて現れるケースもあります。

また男性の更年期では、特に40代を超えると発症のリスクが高まり、年齢を経るに従ってそのリスクも徐々に高まっていく傾向にあります。

厚生労働省が実施した「更年期症状・障害に関する意識調査(PDF)」では、40代のおよそ10人に1人が、更年期の診断を受けているか、更年期を疑う何らかの症状を感じているという調査結果も明らかになっており、その割合は年を重ねるごとに増加する傾向にあります。

これらの結果からも、40代以降の男性はだれでも更年期になるリスクがあるという事実を認識するべきでしょう。

2-2.症状がゆっくりと現れ徐々に進行する

突然症状が発症する女性の更年期に比べて、男性の更年期は気がつかないところでゆっくりと進行し、徐々に症状が重くなっていくという特徴があります。

これもテストステロンの減少が緩やかであることによって起こる、男性更年期特有の現象であると言えます。

男性更年期の症状は1.男性の更年期 典型的な11の症状でも詳しくお伝えしましたが、疲労感や動悸、頭痛、めまいなどのそれぞれの症状は、更年期以外の原因によって引き起こされるケースも多くあり一つの症状だけで更年期障害であると認識することは、まずありません。

また症状自体がごく軽微な場合は、単なる疲れや体の不調として見過ごされる傾向もあります。

たとえば、

  • 若い頃はもっと集中力があった
  • 昔に比べて肩こりや頭痛になりやすい
  • 筋力が低下して疲れやすくなった

など、単に加齢による老化や体力の衰えであると考えられている症状も、初期の更年期である可能性もあるわけです。

「更年期障害」という病名の診断は、日常生活に支障があるかどうかが診断の基準とされており、それが単なる「更年期による症状」であるのか、「更年期障害」であるのかを明確に線引きする基準もありません。

しかしこれは反対に言えば、単に加齢による体の衰えであると諦めていた疲労感や身体機能の低下なども、更年期の症状として対処することで改善できる可能性もあるということです。

実際、テストステロンには、加齢以外にも分泌が減少する要因があり、これらを知り正しく対処することで、男性更年期の症状を予防・改善することも難しいことではありません。

次章からはこの要因と対処法について、詳しく解説していきましょう。

男性更年期の症状を促進する2つの要因

男性更年期の原因であるテストステロンの低下が加齢によって徐々に進行することについては確認しましたが、テストステロンの低下を招く要因は加齢以外にもあります。

テストステロンの減少を招く、特に大きな要因は次の2つです。

男性更年期の症状を
促進する2つの要因
  • ストレス
  • 日常生活の乱れ

一つずつ詳しく解説します。

3-1.ストレス

加齢による減少に加えて、もう一つテストステロンの減少の大きな要因となるのが、仕事や日常生活で生じるストレスです。

人間がストレスを感じると「コルチゾール」と呼ばれ得るホルモンが副腎から分泌されます。
コルチゾールは体がストレスを感じると、そのストレスから身を守るために脳を覚醒させ、血圧を上昇させることによって体の緊張を保つ機能を持ちます。

コルチゾールはストレスによって増大するため「ストレスホルモン」とも呼ばれますが、このコルチゾールの増大がテストステロンの減少を促す大きな要因なのです。

テストステロンは、そのほとんどが精巣で作られていますが、テストステロンの原料となるホルモン「DHEA」は実はコルチゾールと同じく副腎で作られています。

そしてコルチゾールが副腎で生産されると、テストステロンの元である「DHEA」の生成が阻害され、結果としてテストステロンの減少を招くことになるというわけです。

そして特に注意しなければいけないのが、男性の場合、テストステロンが減少傾向にある40代以降は、より大きなストレスを抱える年代でもあるという点です。

男性にとって40代は、会社では管理職などの要職に就き始める年代であり、家庭では子供の教育費や親の介護など、さまざまな負担を背負わなければいけなくなる年代でもあります。

そして残念ながら、これらによって生じるストレスは男性更年期のリスクをさらに高める直接の原因となっています。

3-2.生活習慣の乱れ

テストステロンの減少を促すもう一つの原因が生活習慣の乱れです。

さまざまな研究から以下のような生活習慣の乱れが、テストステロンの生成を阻害する直接の原因であることがわかっています。

  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • バランスを欠いた食生活
  • 肥満
  • お酒の飲み過ぎ

しかしこれは反対に言えば、生活習慣の乱れを正すことができれば、テストステロンの減少を食い止め更年期の発症を予防することが可能であるということでもあります。

次章ではこの点について、さらに詳しく見ていきましょう。

男性更年期を予防・改善するための3つの要素

前章でもお伝えしたとおり、男性の更年期は生活習慣を見直し健康的な日常生活を送ることで、予防・改善できる可能性があります。

更年期のリスクを下げるためには、日常生活の中で特に以下の3つの要素に注目するのが効果的です。

男性の更年期を
予防・改善する3つの要素
  • 良質な睡眠
  • 程度な運動
  • バランスのよい食生活

一つずつ確認しましょう。

4-1.良質な睡眠

更年期のリスクを下げる上で、まず重要になるのが睡眠です。
なぜなら、テストステロンは主に睡眠中に体内に分泌されるからです。

まずは十分な時間の睡眠をとることが大切です。

アメリカの研究では、5時間の睡眠を1週間続けると、10時間の睡眠を1週間撮り続けた場合に比べて、なんとテストステロンが15%低下するという結果も出ています。

また睡眠時間だけでなく睡眠の質も重要です。

睡眠中、人間は眠りの浅い「ノンレム睡眠」と、深い眠りにつく「レム睡眠」を繰り返していますが、テストステロンの分泌はレム睡眠と深い関係があると言われています。

このためたとえば、眠りが浅く夜中に何度も目が覚めてしまったりする場合は、十分にテストステロンが分泌されていない可能性もあります。

  • 十分な睡眠時間(最低でも6時間以上)を確保すること
  • 規則正しい生活を心がける
  • 寝る前のスマホ操作やアルコールを控える
  • コーヒーや紅茶など、カフェインの摂取は就寝前3~4時間以内とする

などに注意することで、質の高い睡眠をとることを心がけることが大切です。

4-2.適度な運動

運動不足はテストステロンの減少を促すため、適切な運動を行うことも大切です。

運動の不足は3-1.ストレスで解説したストレスホルモン「コルチゾール」の増加を促すことが知られており、テストステロンを減少させ、男性の更年期のリスクを高める要因であるとされています。

これに対してマラソンやサイクリングのような「有酸素運動」には、コルチゾールの量を正常に保つ効果があり、適度な有酸素運動は特に更年期の予防には効果的です。

1日10分程度のウォーキングやジョギングなどでも予防の効果があるため、日常生活で継続的に行うことをおすすめします。

またテストステロンは筋肉自体でも生成されているため、筋トレで筋肉量を増やすことにも、一定の効果があります。

4-3.バランスのよい食生活

男性の更年期のリスクを下げる上で、特に大切になるのが正しい食生活です。

テストステロンの原料になるのは「コレステロール」ですが、コレステロールがテストステロンになるためには、さまざまなタンパク質やビタミンをバランスよく摂取する必要があります。

またテストステロンが生成される「精巣」を正常な状態に保つためには亜鉛などを摂取することも大切です。

もちろんアルコールの摂取による睡眠の阻害や、カロリーの高い食事による体重の増加もテストステロン減少を引き起こす原因です。そしてこれらを見直して食生活の改善ができれば、更年期のリスクは大きく下がります。

つまり栄養をバランスよくとり、基本的な体の土壌を整えることができれば、年齢を重ねても更年期の発症を防ぎ、いつまでも健康的な人生を送ることはできるのです。

更年期を防ぐための対策については、以下のページでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

男性の更年期を予防する生活改善にはユーグレナが効果的

バランス良く栄養を取り、基本的な体の土壌を整える上で、たいへん効果的な成分として、特におすすめしたいのが「ユーグレナ」です。

ユーグレナとは、一般的に「ミドリムシ」と呼ばれる単細胞生物です。
「ムシ」と呼ばれることから、動物性の微生物と思われがちですが、分類としては昆布やわかめと同じ「藻」の仲間です。

しかしミドリムシはただの「藻」ではありません。

ミドリムシは光合成を行い、養分を自分で作り蓄えることができる「植物」であるにもかかわらず、自ら動かすことができる鞭毛を持ち、光のある場所に自ら移動し、自分にとって快適な環境を探すことができる「動物」でもあります。

動物と植物の両方の性質を持つユーグレナ(ミドリムシ)は5億年前から地球上に存在すると言われていますが、特に近年、その体に蓄える豊富な栄養素によって、世界の食糧危機を救うことができる画期的な存在として大きな注目を集めています。

そして生活の質を向上し活力のある若々しい心身を保つというユーグレナの効果が、男性更年期障害の予防や症状の緩和にも、たいへん有効であることも、近年の研究で解ってきました。

ユーグレナは特に以下の3つの点で、身体のバランスを整えることが知られています。

ユーグレナ 若々しい体を保つ
3つの特徴
  • 59種類の豊富な栄養素で不規則な食事を補う
  • 栄養素を効率的に吸収できる
  • 「パラミロン」が疲れない体を作る

ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。

5-1.59種類の豊富な栄養素で不規則な食事を補う

ユーグレナの特筆すべきポイントが、59種の栄養素による理想的な成分バランスです。

ユーグレナにはビタミン類14種、アミノ酸18種、不飽和脂肪酸11種、ミネラル9種、に加え、さらにそのほかの栄養素として、ゼアキサンチン、クロロフィル、ルテイン、プトレッシン、GABA、スペルミジン、そして後ほど詳しく解説するパラミロンの7種類を含む59種類の栄養素をバランスよく含んでいます。

現代人の食事は欧米化が進み、どうしても脂肪や脂質を取りすぎる傾向にあります。肉や油の摂取が増える一方で野菜の摂取は減っており、食事から健康な体を維持するために十分な栄養を摂ることはたいへん難しい状況にあります。

このような状況下でも、豊富な栄養素を持つユーグレナなら不足しがちな栄養素を的確に補い、栄養バランスを理想的な状態に保つことができます。

5-2.豊富な栄養素を効率的に消化できる

ユーグレナの特筆すべきもう一つの機能が、栄養の消化率の高さです。

野菜など、一般的な植物の栄養の消化率は、しっかりと咀嚼して食べたとしても40%程度です。これに対してユーグレナは、実際に体に取り込んだ栄養のおよそ95%を消化できると言われています。

この消化率の高さの理由は、「細胞壁」がないユーグレナの細胞の特徴にあります。

一般的な植物細胞は、細胞の形をたもつための細胞壁を備えていまが、実はこの細胞壁は、人体が植物を消化する上での大きな障害となっています。

これに対して動物細胞の特徴も備えるユーグレナには、栄養の消化を阻害する細胞壁がありません。

このため約95%という驚異的な消化率によって、栄養を効率的に吸収することが可能となるというわけです。

5-3.「パラミロン」が疲れない体を作る

ユーグレナの特徴として、もう一つ忘れてはいけないのが「パラミロン」による腸内環境の改善効果です。

パラミロンはユーグレナだけが持っている食物繊維の一種で、腸内で体内に蓄積された不要物を吸着し、体外へ排出するという機能を持っています。

パラミロンのこの機能は腸内環境改善に大きく寄与しますが、効果はそれだけではありません。
近年の研究では、腸内環境の改善が、免疫力の増強や心のバランスを保つことにも高い効果があることがわかっています。

そしてこれらの点を総合的に判断すれば、ユーグレナの持つパラミロンの腸内改善効果は、疲労やストレスに強い心と体を作る上でもたいへん効果的であると言うことができます。

まとめ

今回は男性更年期の症状について詳しく解説しました。

男性の更年期の典型的な症状として、以下の11の症状をあげることができます。

男性の更年期 典型的な11の症状
  • 疲労感
  • 動悸、息切れ
  • 鬱、不安、イライラ
  • ほてり、発汗
  • 頭痛
  • 耳鳴り、めまい
  • 不眠
  • 記憶力、集中力の低下
  • 筋力や身体機能の低下
  • 性欲の減退、性機能の低下
  • 頻尿

男性更年期の症状は、多くの点で女性の更年期障害における症状とも一致しますが、ただし更年期が発症する時期や、症状が現れる期間は男女の間で大きな違いがあるという点については注意が必要です。

本文では男性更年期の女性の症状とは異なる特徴として以下の2点について詳しく解説しました。

男性更年期 2つの特徴
  • 発症する年齢の幅が広い
  • 症状がゆっくりと現れ、徐々に進行する

また男性の更年期は、日常生活の改善によって予防・改善できる余地が大きく、特に

  • 良質な睡眠
  • 適度な運動
  • バランスのよい食生活

を心がけ、疲れにくく若々しい心身を保つことによって、症状の緩和や発症の予防も可能です。

そしてこの「疲れにくく若々しい心身を保つ」ために、たいへん効果的なのが「ユーグレナ」です。
59もの栄養素を効果的に吸収でき、腸内環境を若々しく保つことができるユーグレナは、男性更年期の予防や改善にたいへんおすすめのサプリメントです。

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