「プラセンタは美容にいいと聞くけど、具体的にどんな効果があるの?」
「プラセンタはどのように取り入れると効果的なの?」
「プラセンタ」と表記されているサプリメントや化粧品などはよく目にするものの、具体的な効果や成分についてはよく分からないですよね。
実はプラセンタは古代のクレオパトラやマリーアントワネット、中国の始皇帝などが滋養強壮やアンチエイジングのために愛飲していたと知られる歴史ある成分で、主に以下の効果が得られると言われています。
プラセンタの効能は医学にも応用されており、現在の医療現場では厚生大臣の認可のもと、保険適用内でプラセンタ療法が行われているほどプラセンタの有効さは認められています。
ただし、プラセンタの効果については未だ科学的に立証されていない部分があることが状況で、プラセンタの効果については個人の印象に左右されてしまうことが現状です。
しかし、実際に「更年期症状が軽くなった」「肌に艶が出た」「シミがうすくなった」とプラセンタの効果を実感している人は多いため、プラセンタに注目せずにはいられないですよね。
そこで今回はプラセンタの効果を解説しつつ、取り入れるかを検討している人に向けて以下の内容をまとめました。
プラセンタを摂取することで様々な美容効果や健康向上の効果が期待できますが、安全性が保証されていないものもあるため安易に摂取することはおすすめできません。
本記事を参考にして注意点についても理解を深めたうえで、摂取の判断や摂取方法の検討を進めていきましょう。
プラセンタの4つの効果
プラセンタは約2,000年も前から「若返り」「滋養強壮」「不老不死」などの効果があると世界中で活用され続けています。
プラセンタの摂取によって多くの人が実感している具体的な効果とは以下の4つです。
プラセンタは豊富な栄養成分が含まれていることが近年の研究結果で明らかになっており、豊富な栄養素が美容面と健康面に効果を与えると考えられています。
プラセンタがもたらす4つの効果をご紹介します。
1-1.美肌効果
プラセンタには美肌効果があります。
プラセンタには、以下のように美肌に影響を与える栄養成分が豊富に含まれているからです。
- 肌に潤いを与える10種類のアミノ酸
- たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの5大要素
- 細胞を活性化させる成長因子
プラセンタには肌の保湿力を高める10種類のアミノ酸と美肌の素になる5大要素が含まれています。
保湿性が高まった肌はバリア機能が高まるため、外的刺激から肌を守り、肌環境が整いやすくなります。
さらにプラセンタには、コラーゲンなどを作り出す細胞の新陳代謝を上げる成長因子も含まれていることが特徴です。
肌の水分量が上がると同時に、肌自体がハリや弾力性を高める成分を作り出す効果を得られるため、外的刺激に左右されないハリ・艶を感じる健やかな美肌になることが期待できます。
1-2.美白効果
プラセンタは肌のターンオーバーを高め、シミの予防に効果的な栄養素も含まれていることが分かっており、美白につながる効果も期待できるとされています。
プラセンタには炎症を抑えて細胞を修復する働きや、シミの原因になるメラニン色素の活性を阻害する働き、さらに肌のターンオーバーを促進させる働きが認められているからです。
プラセンタの『抗炎症作用』『抗酸化作用』『肌のターンオーバーの促進』により、シミを作り出さない予防だけでなく、できてしまったシミにも効果が期待できるため、プラセンタの摂取によって美白になっていくことが期待できます。
さらに細胞を修復させる『抗炎症作用』はニキビや、かゆみ、アトピー性皮膚炎などにも有効であることが分かっています。
1-3.ホルモンバランスを整える効果
プラセンタにはホルモンバランスを整える効果があります。
ホルモンバランスを整える効果については厚生労働省も認めていて、更年期障害の改善を目的としたプラセンタ療法は保険適用で治療が受けられます。
そもそも更年期障害はホルモンの分泌が急激に減少することで起こる減少ですが、精神的・環境的要因によるストレスによって自律神経が乱れることによって引き起こされるものです。
プラセンタにはホルモンを調整する作用の『内分泌調整作用』や、自律神経を正常にする『自律神経調整作用』があるため、更年期障害の改善に効果的であると認定され、治療に用いられるようになりました。
更年期障害だけでなく、ホルモンバランスの崩れで引き起こされる月経前症候群(PMS)や生理不順などの改善にも有効とされているため、更年期に限らず、あらゆる世代で効果を得られます。
1-4.治癒力・免疫力を高める効果
プラセンタは美容面だけでなく、治癒力や免疫力を高める健康面の効果があると言われています。
具体的に挙げると、以下のように多彩な不調の緩和・改善に効果があると報告されています。
- 疲労回復
- 自律神経失調症の改善
- 眼精疲労の改善
- 不眠症の改善
- 肩こり・腰痛、関節痛、冷え性などの不調緩和
- 花粉症などアレルギー症状の緩和
- 肝機能の向上 など
広範囲な不調・症状の改善にプラセンタが役立つ理由は、プラセンタが多彩な作用を持つからです。
美容面でも紹介したものと重複するものがありますが、これらの多彩なプラセンタの作用は肌だけでなく、全身に作用します。
よって、健康面のあらゆる不調を改善させる効果が期待できるのです。
特に『強肝・解毒作用』の効果は厚生労働省も認めており、脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変など肝疾患にはプラセンタ療法を保険適用内で行うことが認められています。
知っておきたいプラセンタの基本情報
美容面を含め、あまりにも広範囲な症状を改善する効果に驚いた方も多いのではないでしょうか。
このようにプラセンタが多くの症状や不調を改善する理由は、プラセンタが成長と生命維持を寄与する“胎盤”から作られるものであるからと言えます。
ここからはプラセンタの基本的な情報についてご紹介します。
2-1.プラセンタとは
プラセンタは“胎盤”を意味する言葉で、人や馬、豚、植物などの胎盤の栄養素を抽出した成分を指します。
そもそも胎盤は母体と胎児をつなぐ重要な内臓器官で、栄養の受け渡しだけではなく、以下のように様々な役割を担っています。
これらの働きを行う胎盤から成分を抽出して作られているものがプラセンタで、プラセンタには以下のように生命に必要な栄養素が豊富に含まれています。
このように豊富な栄養素を含んでいるプラセンタは、頭痛薬などの医薬品などとは違い、本来私たちが持っている機能や治癒力をサポートするために働いてくれるものです。
生命維持に必要な栄養素を補うことができるために、プラセンタは多くの症状を改善する効果が得られると言えます。
2-2.プラセンタの種類
プラセンタは“胎盤”のことであることを先述しましたが、実はプラセンタと一言で言っても多くの種類があります。
プランセンタの種類によって特徴は異なり、効果や安全性も違ってくるため、それぞれのプラセンタの特徴について確認しておきましょう。
プラセンタは大きく分けると『動物性』『海洋性』『植物性』の3つに分類されますが、成長因子が含まれるのは動物性プラセンタのみです。
また、種類によって貴重性や浸透性、栄養成分などに違いが生じることもプラセンタの特徴です。
【摂取方法は3種類】プラセンタの取り入れ方
プラセンタの特徴が分かったところで、どのようにプラセンタを取り入れられるのかも気になりますよね。プラセンタの取り入れ方は3種類あります。
プラセンタの3つの摂取方法について解説します。
3-1.プラセンタ注射
プラセンタは注射で摂取することができ、注射方法は以下の2パターンです。
1.皮下注射
2.筋肉注射
さらに、プラセンタの注射薬は2種類あり、治療の目的に応じて使用する種類は異なります。
プラセンタ注射は医療機関でしか受けることができませんが、安全性が非常に高い『ヒト由来のプラセンタ』を摂取することができ、感染症に対する十分な安全策を講じて注入されるため、安心してプラセンタを摂取できます。
さらに、個人差はあるものの翌日から美肌効果を感じる即効性があったり、注射の回数を重ねるごとに効果を実感しやすくなったりなど、改善が明確に分かることもプラセンタ注射の特徴です。
ただし、プラセンタ注射の効果は2~3日間と短期間であるため、効果を継続させるためには定期的な注射が必要になります。
ちなみにプラセンタ注射のみに限りますが、プラセンタ注射は臓器移植と同様に感染の可能性があるとされており、念のための措置として献血ができなくなることも押さえておきましょう。
これは安全性が現在は証明されていないという理由から厚生労働省が指示を出しているもので、プラセンタ注射を打つ際は医療機関から説明を受けます。
プラセンタ注射の注意点についてよく理解をしたうえで摂取の判断を行うようにしてください。
3-2.美容ドリンク、サプリメント
プラセンタの摂取にはプラセンタが配合された美容ドリンクやサプリメントを飲んで摂取する方法もあります。
プラセンタ注射のような即効性はなく、継続して飲むことで徐々に効果を実感できるという特徴がありますが、以下のようなメリットがあります。
- 頻繁に通院する必要がない
- 持ち運びできるから旅行中でも摂取できる
- 献血に制限がない
- 医薬品であれば『ヒト由来のプラセンタ』を服用できる
美容ドリンクやサプリメントなどの飲むタイプのプラセンタは、ドラッグストアやインターネットで手軽に購入できるものと、医療機関で購入できる医薬品があります。
医薬品の場合は医療機関で処方してもらう必要がありますが、ヒト由来のプラセンタを取り入れることが可能です。
ただし、美容目的の場合は保険適用外であり、2~3万円/100カプセルなど高額になることが特徴です。
また、馬や豚由来のプラセンタでも効果は実感できます。特に出産回数の多い豚由来のプラセンタは安価に手に入るため、取り入れやすいでしょう。
ただし、安価なプラセンタを選ぶ際は以下の表記の有無を確認し、表記されているものを選ぶようにしてください。
- SPF(日本SPF豚協会が認めた安全性の高い豚から採取している証し)
- 日本健康・栄養食品協会(JHNFA)(規格基準を満たしていると認定されている製品である証し)
国産のプラセンタは安全性が高いですが原料が臓器であるため感染症リスクがゼロとは言い切れないことが現状です。
安心して摂取するためにも安全性の高い製品を選ぶようにしましょう。
3-3.スキンケア化粧品
プラセンタはスキンケア化粧品に配合されているものでも効果を得られます。
プラセンタが配合されているスキンケア化粧品には、化粧水や美容液、クリームなど様々展開されていますが、プラセンタが配合されているからと言って特別な使い方が指示されているわけではありません。
他のスキンケア化粧品と同様の使い方で使用することが可能なので日常生活に取り入れやすいでしょう。
また、飲むタイプの摂取方法とは異なり「シミが気になる部分に」「乾燥や肌荒れを改善するために」など、悩みを持つ肌に合わせて直接的にアプローチすることが可能です。
さらにドラッグストアやインターネットでも入手しやすく、取り入れやすいこともメリットであると言えるでしょう。
プラセンタの効果を得るには摂取を継続することが必須ですが、毎日行うスキンケアにプラセンタを取り入れることで自然に継続的な摂取が可能になります。
プラセンタの安全性や副作用について
プラセンタの摂取を検討するにあたり、安全性や副作用について疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
結論から申し上げると、現時点で感染症や重篤な副作用があった報告はありませんが、未知の病原体やウィルスの存在する可能性は否定できないためリスクが完全にないとは言えないことが現状です。
安心・安全にプラセンタを取り入れることができるよう、この章ではプラセンタの安全性や副作用について解説します。
4-1.国生のプラセンタは安全性が高い
国産のプラセンタは厳しい基準のもと製造されているため、安全性が高く、感染症リスクはほとんど心配いりません。
というのも、日本では原料の仕入れや製造工程、販売後にいたるまで様々な安全対策が講じられているからです。
例えば以下のようなものがあります。
- 狂牛病が発生している国の反芻動物の胎盤は原料にしないこと
- 製造工程では微生物の確認をすること
- 加熱など減菌処理を行うこと など
国内ではこれらを始めとした厳しい基準をクリアしたものだけが、プラセンタを原料とした医薬品、サプリメント、スキンケア化粧品として展開されています。
現代では輸入によって他国が製造したプラセンタ製品も入手することが可能ですが、安全性は不明であるため、日本で生産されたものを選ぶようにしましょう。
また、比較的安価な製品を選ぶときにポイントにしてほしい点が以下の2つです。
- “日本SPF豚協会”が認めた豚であるか
- 日本健康・栄養食品協会(JHNFA)のマークが付いているか
日本SPF豚協会が認めた豚は、微生物や寄生虫などの病原菌を持たない豚であるため安全性が高いです。
さらに、JHNFAのマークは規格基準を満たしていると認定されている製品である証拠です。
豚由来のプラセンタは比較的安価で手に入りますが、上記2つのマークや表記を確認すると安心して摂取することができるでしょう。
ただし、違和感や体調に変化が表れた場合は服用を中止して、医師に相談するようにしてください。
4-2.アレルギー反応などが出ることもある
プラセンタは自然治癒力を高める成分で構成されているため、ほとんど副作用がないと言われていますが、多彩な栄養素が含まれているためにアレルギー反応などが生じる場合があることが分かっています。
具体的には以下のような症状です。
- 蕁麻疹
- 赤みや腫れ
- かゆみ
- 吐き気
- ニキビ など
特にプラセンタ注射や、美容ドリンクやサプリメントで体内に取り入れるインナーケアで生じやすいため注意が必要です。
しかし、これらの症状は代謝がよくなったことで毒素や老廃物が排出される“好転反応”であると言われています。
これまでに重篤な副作用の報告はなく、症状は1日程度でおさまることがほとんどですが、体調に異変を感じた場合はすぐに医師へ相談するようにしてください。
4-3.「プラセンタは太る」と言われる真相
プラセンタの副作用の1つに「太る」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。
実際に太ってしまった経験を持つ人もいるかもしれませんが、プラセンタ自体が肥満を引き起こすわけではないということが真実です。
というのも、プランセンタは以下の成分で構成されていて、肥満の原因になる成分は入っていないからです。
肥満になる成分が入っていないのに太った経験を持つ人は『成長因子』と言われる栄養素が関係しているものとみられます。
この『成長因子』は細胞の増殖を促して新陳代謝を高める働きをするため、代謝が高まった身体はエネルギーを多く消費するようになります。
そのため、プラセンタの摂取前と変わらない生活をしていてもエネルギーは多く消費されているため、空腹感を感じやすくなり、過剰にカロリーを求めてしまうということもあるのです。
プラセンタには代謝を高める作用があることを認識し、健康的な食生活にも意識を向けながら健康的な身体づくりをしていく心構えを持つことがポイントです。
プラセンタの摂取を効果的にするコツ
私たちの美容や健康を支える多くの栄養素が盛り込まれたプラセンタを摂取するなら、より効果的に取り入れていきたいですよね。
そこで紹介したいのが、プラセンタを摂取するときの3つのコツです。
プラセンタ注射や医薬品を取り入れる方は医師に相談してほしいのですが、サプリメントや化粧品など市販品から取り入れる際はこの3つのコツを意識してみてください。
それぞれのコツを1つずつ解説します。
5-1.高配合の製品を選ぶ
プラセンタ製品を選ぶときは高配合のものを選ぶようにしましょう。
プラセンタ製品に限らずサプリメントや化粧品には「すべての配合成分を記載する」という法律があり、配合量の多い順番で記載することがルールになっています。
よって、配合内容を確認したときに、上部の方に『プラセンタエキス』の記載があるものを選ぶようにしてください。
後ろの方に記載があってもプラセンタが配合されていると言えますが、「配合量が1%以下の成分は順不同で記載可」というルールもあるため、プラセンタの配合量が0.1%、0.01%である可能性も十分あり得ます。
プラセンタの効果をしっかり得たいのであれば、プラセンタが高配合の製品を選ぶことがポイントです。
5-2.摂取を継続する
補給したいタイミングだけで摂る方法もよいですが、プラセンタの効果をしっかり感じたいのであれば継続的に摂取するようにしてください。
なぜなら、取り入れたプラセンタの栄養素は体内で永遠に働き続けるものではなく、消化・吸収・代謝の工程を経て減少・消滅してしまうからです。
継続的に摂取することで効果は持続し、実感しやすくなるため、持続性のある効果を得たい場合は継続的な摂取を心がけることがポイントです。
5-3.自身に合ったものを選ぶ
プラセンタは自身にあったものを選ぶこともポイントです。
摂取が苦痛になってしまってはストレスが生じ、継続して摂取することが難しくなるからです。
例えば、以下のように摂取方法を検討したり、実際に摂取してみて感じる苦痛や懸念点を改善したりしながら取り入れていきましょう。
現在は多くのプラセンタ製品が出ているため、自分にとってしっくり来る摂取方法や製品を選ぶようにすることがおすすめです。
まとめ
今回はプラセンタの効果について解説しました。
プラセンタは生命が生きていくうえで必要な栄養素が凝縮された成分であるため、摂取することで美容面や健康面が整う効果を得られます。
天然成分であるため副作用などの心配はほとんど必要なく、安心して摂取できることも嬉しいポイントです。
ただし、プラセンタは臓器から抽出するエキスであることから、押さえておくべき注意点も存在することが事実です。
以下のポイントを抑えて安全性の高い製品を選ぶようにしてください。
- 国産の製品か
- “日本SPF豚協会”が認めた豚であるか
- 日本健康・栄養食品協会(JHNFA)のマークが付いているか
プラセンタを取り入れたい方は、ぜひ本記事を参考にして取り入れる方法や製品選びを行ってみましょう。