便秘によって肌荒れが起こる理由3選と5つの改善方法!サプリメントの選び方も解説

2025. 04. 08
監修:望月みどり プロフィールを見る >

漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
女性の健康に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 漢方養生指導士、サプリメントアドバイザーの知識を活かし、女性向けサプリメントの開発にも携わる

「お腹がすっきりしない…」
「肌荒れが治らない」
「便秘によって起こる肌荒れについて詳しく知りたい」

便には、多数の老廃物が含まれています。便秘になって便の排出がスムーズに行われなくなると体内に老廃物が溜まってしまい、肌荒れが引き起こされます。

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、男性の約25%、女性の約43%が便秘に悩んでいると報告されていることからも、便秘に伴う肌荒れに悩む方も多いのではないでしょうか。

肌荒れが起きると気分が沈んでしまいますよね。

そこで、この記事では以下の内容について解説します。

この記事でわかること
  • 便秘の定義
  • 便秘になると肌荒れが起こる理由
  • 便秘によって起こる肌荒れの種類
  • 便秘改善のためにできること
  • 漢方やサプリメントの選び方のポイント

便秘を防いで肌荒れを根本的に治せると、毎日を明るく過ごせるようになるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

【チェック】便秘とは?便秘症との違いや定義を解説

そもそも便秘とはどのような状態を指すのか、確認していきましょう。

日本医療機能評価機構の便通異常症診療ガイドライン2023によると、便秘と慢性便秘症の定義は以下のとおりです。

  • 便秘

本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎便状態・硬便、排便回数の減少や糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責、残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態

  • 慢性便秘症

慢性的に続く便秘のために日常生活に支障をきたしたり、身体にも様々な支障をきたす病態

慢性便秘症は、以下の要素の総合的な状態を見て診断されます。

  • 便通の頻度
  • 便の状態
  • 排便時の様子

「なかなか便が出ない」「便が出てもスッキリしない」というような方は、便秘症の可能性があります。

また、便秘には以下の4種類があるので、自身が当てはまるものはないか確認してみましょう。

  • 機能性便秘

生活習慣やストレスが原因で、便秘のほとんどが当てはまる

  • 器質性便秘

大腸がんやポリープなど、腸で起きた病気が原因で起こる

  • 症候性便秘

全身の疾患が原因で起こり、妊娠や糖尿病が原因で起こりやすい

  • 薬剤性便秘

喘息やパーキンソン病など特定の病気の治療薬の副作用として起こる

便秘になると以下のようにさまざまな症状が表れます。

  • 肌荒れ
  • 口臭の悪化
  • 頭痛
  • 膨満感
  • いぼ痔

さらに、大腸がんや心筋梗塞のリスクが高まるなど、重大な疾患の原因となる可能性があるため、放置は厳禁です。

とくに、女性は排便時に必要な筋肉量が少ないことや女性ホルモンの影響などから便秘になりやすいとわかっており、注意が必要です。

便秘になると肌荒れが起こる理由

便秘によって起こるさまざまな悪影響の中でも、肌荒れはとくに大きな悩みとなるでしょう。

他人から見てもわかりやすく、顔の雰囲気を左右する可能性もあるため、肌トラブルはなるべく起きてほしくないですよね。

こちらでは、便秘になると肌荒れが起きる理由を解説します。

  • 腸内の老廃物が毒素を発生させるから
  • 皮膚の血行が悪くなるから
  • 栄養の吸収率が悪くなるから

それぞれ詳しく確認していきましょう。

2-1. 腸内の老廃物が毒素を発生させるから

便秘が起こって老廃物が腸内に留まると、便の腐敗が進み、悪玉菌が増殖します。増殖した悪玉菌は腸内で毒素を発生させます。

発生した毒素が血液によって全身に運ばれ、新陳代謝が大きく低下することで大きな影響を受けるのが、肌のターンオーバーです。

ターンオーバーが乱れると、以下のようなさまざまな肌荒れを引き起こします。

  • 乾燥
  • くすみ
  • ニキビ

とくに、腸内環境の乱れによって発生するニキビは口元にできやすいです。口元の肌トラブルが治らない、という方は腸内環境の乱れを疑ってみましょう。

2-2. 皮膚の血行が悪くなるから

腸内環境が乱れると腸で栄養がうまく吸収されないため、血行が悪くなります。血行が悪くなることで自律神経のバランスが崩れ、ストレスやホルモンの乱れを引き起こします。

ストレスやホルモンバランスの乱れは、肌のターンオーバーを乱す大きな原因です。肌のターンオーバー異常が引き起こされることにより、さまざまな肌荒れが起こりやすくなってしまうでしょう。

2-3. 栄養の吸収率が下がるから

便秘になって腸の働きが鈍くなると、ビタミンやミネラルなどの栄養素の吸収率が低下します。

ビタミンやミネラルが不足すると、以下のような症状が表れます。

  • ビタミンC不足:肌のくすみ・シミ・乾燥
  • ビタミンB群不足:ニキビ
  • ミネラル不足:肌のターンオーバー異常

せっかくバランスの良い食事をとっても、便秘によって腸における栄養吸収率が低いままだと、体内で活用されません

日々「腸活」を実践して腸内環境を整えることを意識することで、肌荒れを予防できるでしょう。

参考:THD

便秘によって起こる肌荒れ3選

「便秘が悪化するとどんな肌荒れが起こるの?」という方のために、こちらでは便秘によって起こる肌荒れを紹介します。

  • 肌の乾燥・くすみ
  • ニキビ
  • アトピー性皮膚炎の悪化

「なんとなく肌の調子が悪い」「顔が明るく見えない」という方は、便秘が原因の肌荒れが起きているのかもしれません。

それぞれ詳しく確認していきましょう。

3-1. 肌の乾燥・くすみ

便秘によって腸内に有害物質が溜まり、全身で血行不良が起こると肌のターンオーバーが乱れます

肌の古い物質が正常な期間で入れ替わらなくなるため、肌の老化やシミの定着を引き起こします

顔全体が老化したような印象を与えたり、頬などの目立つ場所にシミができたりしてしまう可能性があるため、注意が必要です。

また、水分不足の状態が続くことでも便秘が引き起こされます。

体内の水分量が減ることで肌のハリやツヤが失われてしまうことも、肌の乾燥やくすみの原因です。

3-2. ニキビ

過度なストレスを受けると、腸内細菌の集まりである「腸内フローラ」のバランスが崩れ、腸のバリア機能が低下します。

本来は腸内に留まるべき物質や細菌が血液循環に入り込むことで、体内の炎症性物質の量が増えてしまい、ニキビの増加や悪化を引き起こします

「スキンケアや食事に気をつけているのにニキビが治らない」という方は、便秘が原因となっているかもしれません。

3-3. アトピー性皮膚炎の悪化

便秘によって腸の働きが低下すると腸内で発生した毒素が全身に回ったり、免疫機能が落ちてしまったりするため、アトピー性皮膚炎が悪化する可能性があります。

アトピー性皮膚炎の炎症が治らず悪化して、かゆみが増してしまうことがあるので、アトピー肌の方はより一層便秘にならないよう、意識してくださいね。

【今日からできる】便秘を改善する5つの方法

「便秘にならないためにはどうしたらいいの?」という方のために、こちらでは便秘を改善する方法を解説します。

  1. 体を温める
  2. 食事を改善する
  3. 水分を十分にとる
  4. 十分な睡眠時間を確保する
  5. 適度な運動をする

今日からすぐに実践できることばかりですので、ぜひできるものから取り入れてみてください。

それぞれ詳しく確認していきましょう。

4-1. 体を温める

体が冷えると以下のような状態が引き起こされるため、便秘が起こりやすくなります。

  • 水分不足
  • 自律神経の乱れ
  • 血流の悪化

普段から、体を冷やさないよう心がけましょう。特に女性は生理前など、ホルモンバランスの関係で体が冷えやすい時期があります。

漢方などをうまく活用して、体を中から温めるように意識するとよいでしょう。

4-2. 食事を改善する

腸内環境を整えると、便秘は改善されます。善玉菌を増やせるよう、以下の栄養素を十分にとることを意識しましょう。

  • 食物繊維
  • ビタミン
  • カリウム

食事を摂ると胃腸に刺激を与えられるので、腸のぜん動運動(ぜんどううんどう:腸が波のように収縮すること)を促進できます。ぜん動運動は便通をスムーズにする働きを持つため、非常に重要です。

また、食事量が少なすぎると、ぜん動運動を十分に起こせないので、1日3食適切な量を摂ることをおすすめします。

大腸の動きを鈍くする高脂質・高タンパクの食材を控え、発酵食品などの善玉菌を多く含む食材を中心に摂るようにしましょう。

4-3. 水分を十分にとる

水分が不足すると便が硬くなり、排便しにくくなるため便秘の原因となります。毎日1.5〜2L程度の水分を摂取することを心がけましょう。

また、起床後すぐに1杯の水を飲むと腸のぜん動運動を促せるため、便秘防止に非常に効果的です。

とくに冬場は水を飲むことを忘れがちなので、意識して水分補給を行なってくださいね。

4-4. 十分な睡眠時間を確保する

睡眠中に大腸が働くことで、翌日の便通が良好になります。そのため、十分な睡眠時間が確保できていないと大腸の働きが低下し、便秘の原因となります。

十分な睡眠時間を確保することに加え、起床時間や就寝時間をなるべく一定にして規則的な生活を送ることで、睡眠の質も高められ、腸内環境の改善に役立つでしょう。

4-5. 適度な運動をする

適度な運動は、腸のぜん動運動を促す効果があります。また、ストレス発散や血行の改善にも役立つため、便秘予防には非常に効果的です。

なかでもウォーキングは自律神経のバランスを整える効果があるため、腸内環境改善に非常におすすめです。運動習慣がない方は、1日30分程度歩くことから始めるとよいでしょう。

ウォーキングが難しい場合は、室内で行うストレッチでも便秘予防効果を期待できるので、隙間時間を活用してぜひ取り入れてみてくださいね。

腸内環境を整えるためには、日々の生活で少しずつ腸活を行なっていくことが重要です。

便秘による肌荒れに効果的なサプリメントや漢方の選び方のポイント3選

「食事管理が難しい」「毎日忙しくなかなか腸内環境に気を遣えない」という方には、サプリメントや漢方がおすすめです。

手軽に取り入れられるだけでなく継続も簡単なので、忙しい方でも効率的に便秘が予防できます。

こちらでは、便秘予防におすすめのサプリメントや漢方の選び方を解説します。

  • 善玉菌が多く含まれている
  • 東洋医学がベースになっている
  • 効果が科学的に証明されている

便秘による肌荒れを防いで毎日をいきいきと過ごすために、漢方やサプリメントを効果的に活用しましょう。

それぞれ詳しく確認していきます。

5-1. 善玉菌が多く含まれている

善玉菌を摂取することは、腸内環境を整えるうえで非常に重要です。乳酸菌やビフィズス菌といった、善玉菌が多く摂取できるものを選ぶようにしましょう。

善玉菌を摂取することで腸内環境が整うと、肌荒れ改善が見込めるだけでなく、免疫機能も向上するため、病気にかかりにくくなります。

とくに、発酵食品には善玉菌が豊富に含まれているため、サプリメントを選ぶ際は注目してみるとよいでしょう。

5-2. 東洋医学がベースになっている

東洋医学では「肌は内臓の鏡」と言われ、肌の状態は内臓の健康状態を映し出す鏡のようなものであると考えられています。

女性は加齢による体の変化や、女性ホルモンのゆらぎなどによって腸内環境も乱れやすく、肌荒れも起こりやすいです。

そのため、東洋医学をベースにした漢方は、腸内環境の乱れによる肌荒れを改善するために効果的であることが多いです。

漢方では、個々の体質や症状に合わせて漢方薬を使い分けます。体の内側から根本的に不調にアプローチをしたい方は、購入前に確認してみましょう。

5-3. 効果が科学的に証明されている

せっかくサプリメントや漢方を購入したのに効果が出なかった、となってはお金も時間も無駄になってしまいます。

期待する効果を得るためには、購入前に効果が科学的に証明されているかどうかを確認しておくことが重要です。

発酵酵素を用いたサプリメントの中には、善玉菌の増加や肌荒れ改善の効果が科学的に証明されているものもあります。自身に合った効果のあるものを選ぶためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

まとめ

「若々しい肌を保ちたい」「ツヤツヤの肌でいたい」という方は、腸内環境を整えて便秘を予防することが非常に重要です。

便秘になるとさまざまな肌荒れが起きるため、肌全体が老化して、顔の雰囲気も暗く見えてしまう可能性があります。

美しい肌を保って、毎日いきいきと過ごすためにも普段から腸内環境を整えることを意識しましょう。

なかでも、便秘による肌荒れ改善には腸内環境を効率的に整えられる発酵酵素がおすすめです。

サプリメントでも取り入れられるため、手軽に継続できます。ハリのある美しい肌を手に入れるためには、ぜひ検討してみてください。

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