暑い日が続くと、喉越しがよくさっぱりとしたものが食べたくなりますね。
麺類は美味しくて大好きという方にとって、気になるのが糖質量です。
糖質制限中、麺類は食べられないと避けてしまいがちですが、上手に工夫することで、夏の疲れた体にツルンと美味しくいただけます。
管理栄養士の宮﨑先生に、糖質制限中にぴったりの麺の食べ方を教えていただきました。
糖質制限中でも麺類が食べたい!糖質が少ない麺類って?
暑い日の食事はサッとすませたい日もありますよね。
喉ごしのよい冷たい蕎麦、パスタや冷やし中華などの麺類は、食欲のない時にピッタリですが、これらは全て糖質が高いことで知られています。
糖質制限をしている時でも、気にせず食べられる麺はあるのでしょうか。
「麺類には、そばやうどん、パスタなど様々な種類があります。
1食あたりの糖質量が少ない麺類は、そうめんやそばです。
うどんやパスタ、中華麺と比べると1食あたり10gほど糖質量が少なくなっています。
また、最近では「ロカボ」という低糖質の商品がメーカーから多数でてます。
麺類も低糖質麺や、糖質0gの麺が発売されています」
ロカボはおからやこんにゃく粉から作られた、ヘルシーな麺類です。
糖質ゼロのため糖尿病の治療が必要な方や、生活習慣病が気になる年代の方でも、うどんやパスタなどの麺類が美味しくいただけます。
ロカボの他にも、低糖質パスタなど色々な種類が販売されていますので、チェックしてみましょう。
食べ合わせが大切!血糖値の上昇を緩やかにコントロールしよう
太らない食事の仕方としては、血糖値が急激に上がるような食べ方ではなく、ゆるやかに上昇することがベストです。
そのためには糖質が低い食べ物を選ぶことが大切ですが、宮﨑先生によると気をつけたいのが組み合わせだそうです。
「糖質に気をつけている方の食事に、ぜひ取り入れていただきたいのが食物繊維です。
食物繊維は、消化吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を抑えてくれるので、糖質の吸収を抑えることができます。
食物繊維が豊富な食材として、野菜、きのこ類、海藻類、豆類が挙げられます。
どれも低カロリーでビタミン・ミネラルが豊富です。
摂取の目安としては、1日20gと言われています。
生野菜にすると、1食あたり両手いっぱいの野菜を摂取しなければならない計算です」
工夫をしてみましょう。
糖質の吸収を促進する食べ物はなに?
先ほどとは反対に、食べ合わせとして気をつけたい食材について、宮﨑先生に教えていただきました。
「糖質を吸収しやすくする食べ物、といったものは特にありません。
糖質制限中に気をつけたいこととしては、糖質を抑える代わりにたんぱく質、脂質をしっかりと摂ることです。
糖質はエネルギーとして利用されますが、たんぱく質、脂質もエネルギー源となります。
この2つが不足し、エネルギーが必要な場合は、糖質を吸収しやすくなる傾向があります。
つまり、3つの栄養素からバランスよく必要なエネルギー源を確保することが、とても重要になってくるというわけです。
もう一点、意識して摂取したいのがビタミンB1です。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するときに必要です。
そのため、糖質を摂取し、エネルギーに変換するにはしっかりとビタミンB1を含んだ食材を一緒に摂取しておくことが重要です」
ビタミンB1は、チアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンです。
体に蓄積することができないので、毎日の食事から摂るようにしましょう。
ビタミンB1を多く含む食材は、豚肉、にんにく、ブロッコリー、豆苗、マイタケ、のり、モロヘイヤ、さやえんどう、そら豆などの豆類です。
これらの食材は糖質も少ないので、糖質制限中にもぴったりです。
ぜひ、意識して食べたいですね。
糖質の吸収を抑える夏の麺レシピ!
最後に、糖質の吸収を抑える食物繊維がしっかりとれるレシピを宮﨑先生にご紹介していただきました。
夏の暑い時期にピッタリな、そうめんを使った一品です。
野菜たっぷりそうめんサラダ
【材料:2人分】
・そうめん:3束
・ささみ:2本
・水菜:1/2束
・トマト:1個
・オクラ:4本
・大葉:2枚
・乾燥わかめ:6g
・酒:大さじ1
・塩こしょう:少々
・すりごま:大さじ1
・ポン酢:大さじ4
①そうめんは袋の表記通りにゆでて、水気を切る
②乾燥わかめは水につけて戻す
③ 水菜は4cm幅、トマトは1cmの角切り、大葉は千切りにそれぞれ切る
オクラは塩(分量外:適量)をふり、板ずりをして、さっとゆでて輪切りにする
④ささみは塩こしょうをし、耐熱容器に入れて酒をふってから、ふんわりとラップをして600wのレンジで5~8分火が通るまで加熱したあと粗熱をとり、手で食べやすい大きさにさく
⑤ボウルにすりごま、ポン酢を混ぜ合わせる
⑥皿にそうめんを盛りつけ、水菜、ささみ、オクラ、トマト、わかめ、大葉を盛りつけ、⑤を上からかけて完成
まとめ
そうめんは大葉やミョウガなど薬味を入れて食べるのが一般的ですが、先生に教えていただいたレシピのように野菜や海藻、肉などで盛りだくさんにアレンジすると、いろいろな栄養を摂ることができて食べ応えもアップしますね。
糖質の取りすぎには気をつけたいところですが、夏バテで食欲が落ちる時期でもあります。
しっかりと体力をつけて、残暑を乗り切っていきましょう。