最終更新日 2022年12月15日
監修:漢方養生指導士・健康管理士・サプリメントアドバイザー 望月 みどり
近年話題のユーグレナ、食品や健康食品、代替エネルギーでも注目を集めていますが 人によってミドリムシと言ったり、ユーグレナと言ったり、実際のところ何が違うのか? 今さら聞けないという人も多くいらっしゃいます。 小学校の時に理科の授業で習ったミドリムシの別名がユーグレナ、つまりミドリムシとユーグレナは同じものです。 正確に言うとミドリムシは、ユーグレナ植物門ユーグレナ藻綱ユーグレナ目に属する鞭毛虫の仲間であるミドリムシ属「Euglena」の総称です。 なんだか、いきなりややこしい説明になってしまいましたが、学名(ユーグレナ)と和名(ミドリムシ)なのです。 例えて言えば、あなたは生物学的に和名では「ひと」「にんげん」ですが、学名は「ホモ・サピエンス」。どんな風に分類されたり、呼ばれても、あなたであることには変わりはありません。
ユーグレナ(Euglena)の名前の由来は、ラテン語で eu 美しい + glena 眼点。 緑色の虫と見た目そのままの名前より、ちょっとロマンがありますよね。 そしてミドリムシという名前は、どうも虫っぽい(ムシではないのに)。 そのため和名が100%定着せず、学名であるユーグレナの知名度が高まり「ミドリムシとユーグレナって違うもの?同じもの?」という疑問が、まだまだ世の中に存在しているのかもしれませんね。 古くは「ユーグレムシ」の名称が使われたこともあるらしいです。 ユーグレナは1970年代、アメリカ航空宇宙局(NASA)にて宇宙開発の視点でも注目され、1990年代には、ユーグレナを使った医療、医療品の開発、二酸化炭素固定などについて研究が行われてきました。2005年には日本企業である株式会社ユーグレナ社が世界初となるミドリムシの屋外大量培養に成功しました。ユーグレナ社の成功は世界からも注目を集めました。
参考:事業構想大学院大学「ミドリムシで食料問題を解決」 https://www.projectdesign.jp/201308/food-business/000691.php
ミドリムシサプリが「とってもいいよ」と友人や知人に聞いて「えっムシを食べるの?」と驚く方が、残念ながらまだいらっしゃるようです。名前のイメージって恐ろしいですよね。 ミドリムシは小さな微生物(藻の一種)です。体長はわずか約0.05mm(※髪の毛の太さは約0.07mm)しかありません。皆さんがご存知のものの中で、イメージが近いとすればクロレラやスピルリナなどです。 ちなみにクロレラ、スピルリナはともに、学名も和名も同じです。
ミドリムシは、地球上に生物が存在するために、最も大切な仕組み「光合成」を行いながら、自ら動くことができるめずらしい生き物です。植物のように二酸化炭素を吸って光合成をし体内に栄養を作り出し、細胞分裂して一日で倍に増えていく超ハイブリッドな生き物です。太陽光と水、二酸化炭素があれば育つことができます。 ミドリムシの特徴は ■人が必要とする多種多様な59種類の栄養素を持っている。
■細胞壁がないため、栄養素の消化が良い。
■パラミロンというβ-グルカンの一種はユーグレナにしか存在しない。
ユーグレナとミドリムシは同じもの、またその特徴についてご理解いただけましたでしょうか?健康、エネルギー問題を解決する素材として注目を集めるユーグレナ。これからの展開にもご期待ください。