最終更新日 2022年12月15日
監修:漢方養生指導士・健康管理士・サプリメントアドバイザー 望月 みどり
疲れや不調の改善、健康維持のためにサプリを利用しようと考える方は、多いのではないでしょうか。 身体の疲れ、精神的な不調に「パラミロン」がいいと聞くけど、 「パラミロンって一体何?」 「パラミロンって、ユーグレナのことなの?」 中には、そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。 「せっかくサプリを飲むなら、より効果的なものを選びたい」 「どれを選べばいいか迷ってしまう」 そんな方に、ユーグレナとパラミロンの違いや、ユーグレナサプリの選び方について、サプリメントアドバイザーが解説します。
パラミロンは、ユーグレナの成分の一つです。ユーグレナだけがもつ成分で、非常に優れた機能をもち、さまざまな健康効果が期待されています。 ユーグレナに含まれる成分の一つなので、ユーグレナを摂取すれば、当然パラミロンも摂取することになります。 では、パラミロンが優れた成分なら、それだけを取り出して摂取した方が効果的かというと、必ずしもそうではありません。
ユーグレナは、昆布やワカメなどと同じ藻の仲間ですが、植物と動物、両方の性質を持ちあわせた珍しい生物です。 豊富な栄養素がバランスよく含まれていることと、独自成分パラミロンが、ユーグレナの2つの大きな特長です。
まず、1つ目の特長である豊富な栄養についてですが、ユーグレナは植物と動物両方の栄養素を持っているために、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸(体内では合成されず、必ず食物から補給しなければならないアミノ酸)、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸も摂ることができます。栄養素の種類は全部59種にも及びます。 種類の多さはもちろん、アミノ酸スコアが83など、栄養素の質やバランスにも優れています。さらに、ユーグレナは消化率が93.1%と高いため、効率よく栄養素を体内に取り入れることができます。
そして、2つ目の特長が「パラミロン」です。パラミロンは、ユーグレナだけが持つ栄養素で、βグルカン、つまり食物繊維の一種です。 パラミロンは、難溶性の食物繊維ですが、本来ならば水溶性物質しかもっていない働きを併せ持っています。このような特長を持った食物繊維は他にはありません。 腸内環境改善や免疫力の向上など機能性の高い物質として、パラミロンはさまざまな健康効果に期待が寄せられ、注目されています。 もうお気づきのとおり、パラミロンだけでは、ユーグレナの特長の半分しか享受できないことになってしまいます。ですから、せっかく摂取するなら、ユーグレナを丸ごと取り入れる方がより効果的なのです。
「一物全体(いちぶつぜんたい)」という言葉をご存じでしょうか?生きているものは、ありのままの姿、丸ごと全体が一番バランスのとれた状態なのだから、食材を丸ごと使用するという意味で使われます。 たとえば、穀物はできるだけ精白しないで食べることや、野菜の皮をむかずに調理すること、根菜の葉や芯や根も工夫して調理すること、小さい魚を丸ごと食べることなどです。 素材の持っているものをすべて「素材まるごと」食べることで、食物が持つ栄養が全部取れるのです。 通常サプリメントは、天然の素材から原料にしたものであっても、特定の成分だけを取り出して加工することがほとんどです。しかし、ユーグレナは、ユーグレナの豊富な栄養をまるごと全部とることができます。 バランスよく含まれた栄養素を、そのまま全部とり入れるからこそ、健康維持に役立てることができるのです。
ユーグレナの機能については、東京大学をはじめ多くの大学や研究機関でさまざまな研究が行われ、多くの研究結果が発表されています。その一部をご紹介します。
参考:ユーグレナヘルスケアラボより https://www.euglab.jp/report/euglena/
ユーグレナを選ぶ際に、必ず確認したいのが 「どこで育ったユーグレナか」と、 「ユーグレナがどれくらい含まれているか」の2つです。
ユーグレナは、体内には葉緑素をもっていて、光と二酸化炭素を使って光合成を行い、自ら栄養素を作り出します。そして、はるか5億年前から存在する原生生物であるユーグレナは、高等植物よりも圧倒的に高い光合成の能力を有しています。 ユーグレナが光合成を行い自ら作り出す栄養素は59種類にも及び、植物性の栄養素、動物性の栄養素の両方が含まれていてとても良質です。 ところが、この豊富で良質な栄養があるがゆえに、ユーグレナの培養は非常に難しいのです。 ユーグレナは、微生物やプランクトンにとっても栄養豊富な格好のエサとなり、自然環境の中で培養しようとすると、培養しているあいだに他の微生物が侵入してしまい、あっという間にユーグレナを食べ尽くしてしまうからです。 長い研究・開発の末に、屋外での大量培養に唯一成功したのが、石垣島産のユーグレナです。 さんさんと降り注ぐ太陽の光と、ミネラル豊富な水に恵まれた石垣島で、自然の恵みをたっぷりとうけて育つ石垣島産のユーグレナは、栄養バランスに優れた高品質なユーグレナなのです。 屋外培養ができずに工場のタンクの中で育てられたユーグレナは、ミドリムシ(ユーグレナの和名)であるにもかかわらず葉緑素がないため、淡いクリーム色をしています。 サプリメントであっても、その原材料は製造工程まで見極めて選びたいですね。
そして、ユーグレナのサプリメントを選ぶ際に、もう1つ確認したいのが、ユーグレナをどれくらい摂取できるかという点です。 さまざまな研究データからも、ユーグレナの効果を実感するには、1日に1,000mgの摂取が効果的と言われています。1日の目安量を飲んだ時に、ユーグレナを何mg摂取できるのか確認するといいでしょう。 そして、パラミロンはユーグレナの成分の一つですから、ユーグレナをしっかり摂取すれば、おのずからパラミロンも十分に摂取できることになります。 石垣島産のユーグレナには約30%近くのパラミロンが含まれています。
パラミロンは、ユーグレナのもつ59種類の栄養素の中の一つで、ユーグレナだけが持つ高い機能性をもった成分です。 疲れやだるさ、身体のさまざまな不調を感じているのであれば、パラミロンだけを摂取するよりも、ユーグレナを丸ごと摂取することがおすすめです。 自然の恵みを受けて育った石垣島産のユーグレナを高配合した商品を選んでください。 そうすれば、ユーグレナの恩恵をしっかり受けることができます。