名店がさり気なく並ぶ町「人形町」(にんぎょうちょう)
江戸のむかし、この地に歌舞伎や浄瑠璃の場が多く、そこで活躍する人形遣いが多く住む地域だったことから、人形町という地名がついたそうです。いまでは、その名がカタチとして残っているのは「人形焼き」。人形焼きは浅草の名物ですが、生まれはこの人形町です。甘酒横丁という江戸らしい通りには老舗が気さくに並び、街歩きにはとてもたのしい街。今回は東京メトロ日比谷線と都営浅草線の「人形町駅」で降り、半蔵門線「水天宮駅」までの街歩きです。
1 クラシクス・ザ・スモールラグジュアリ
丸の内や六本木ヒルズにもあるハンカチーフの専門店。とくに有名なのが「ボディガード刺繍ハンカチ」。世界中に存在する「お守りのモチーフ」が刺繍されたハンカチが百種類以上そろっています。自分の好きな、また守ってくれそうなアイテムや動物を選んで、好きな素材、カラーでオーダーハンカチを作ることもできます。
2 きしめん 寿々木屋
人形町でお昼といえば、親子丼の3つの名店、玉ひで、花、ぼんぼりのどこにしようかな?というのが定番なのですが、わたしはよくこの店できしめんをいただきます。名古屋の某有名店で食べたきしめんに負けてないと思います。初人形町の方、まずは上記3つのお店どこかで親子丼を。そして2回目はぜひここできしめんをどうぞ。
3−1 3−2 からくり櫓
2009年にできて、いまでは人形町のシンボル的存在となった「からくり櫓」。メイン通りの歩道少しずれた両側にあります。地図上3-1の場所にあるのは「江戸火消しからくり櫓」。江戸時代の火消したちの「纏振込み」や「梯子のり」がからくり人形によって演じられます。3-2には「江戸落語からくり櫓」。落語が流れたり、武士や町人が登場したりと江戸の風情を表現したからくりです。両櫓ともからくりは毎時正時(X時ぴったり)なので、1時間、街にいれば両方とも見られます。
4 玉ひで
創業宝暦10年(1760年)。250年の超える歴史をもつ鳥料理の名店です。その名店がランチ時にのみ提供する「親子丼」は、やはり人形町のお昼の代表です。だって、親子丼を考案したのはこの店なんですもの。
5 森乃園
甘酒横丁に入ってすぐ見えてきます。創業大正3年の老舗。ほうじ茶の専門店です。一階はショップで二階は甘味処になっています。写真のように店頭には名店感はないのですが、その気さくさが、人形町らしい名店なのです。
6 豆腐の双葉
甘酒横丁、森乃園のお隣です。明治40年、深川で生まれ、昭和23年からこの地で店を構えられています。一階はショップ、二階は豆腐料理のお店になっています。甘酒もおいしいですよ。おみやげには豆乳ドーナツが人気です。
7 人形町今半 惣菜本店
すき焼き等の牛肉料理で有名な人形町今半、その本店の前に惣菜店(路面)を出しています。名物はすき焼コロッケ、自家製メンチカツ、すき焼肉まんなど。街歩きした日の夕食のおかずにいかがでしょうか?価格は比較的リーズナブルです。
8 たい焼き 柳屋
東京三大鯛焼き(御三家)のひとつがこの柳屋さんです(ちなみに他の二つは「浪花家/麻布十番」と「わかば/四谷」) 大正5年創業ですから今年で105年。休みなしで1日200個焼いたとして約800万個になる計算です。できたらその場で頬張りたいカリッとした薄皮とつぶあんがたまりません。
9 重盛の人形焼
人形焼が生まれたこの街で、わたしがいつも購入するのはこの店の人形焼です。まずビジュアルにインパクトがあり、たっぷりのあんこは、甘くて妥協なし!世の中に安易に妥協しない、その姿勢が大好きです。今回の街歩きのお土産になりました。
10 水天宮
安産、子授け祈願で有名な神社。境内には安産祈祷で訪れた家族や、赤ちゃんを抱いた夫婦などが訪れています。福岡の久留米にある水天宮を分霊(勧請)して造営されたものです。