女性特有の未病を考える
そのままにしておくと重篤な病気につながりかねない「未病」。女性の場合、その大きな原因がミネラル不足、そして女性特有のホルモンバランスの変動と言われています。
「未病」とは病気に向かいつつある健康状態のことですが、この分野でも男性に多い症状や原因が注目されがちです。例えば高血圧や高脂肪、肝機能の低下などの症状や飲酒過多、脂肪や糖質のとり過ぎ、野菜不足などの原因。もちろん女性にもあてはまるものですが、どちらかというと男性的です。
女性の未病には男性にはない生理、出産がおおいに影響している場合が多いのです。また更年期も未病を考える上で、重要な要素です。
今回は女性の未病について調べてみました。ぜひ記事を読んで、予兆を見つけ、適切なセルフケアをしましょう。
気が付きにくいのですが、ここ30年、女性のライフスタイルは劇的に変化しています。一例として専業主婦家庭の割合はここ30年で半減しています。家庭外で働くことで、毎日の時間の使い方、食生活なども変化し、ストレスの中身や感じ方も変化しています。一方、初産年齢の平均も4歳遅くなっているようです。
食生活の変化も劇的です。例えば牛肉の一人当たりの消費量は昭和55年にくらべて2倍近くにもなっています。逆に野菜の消費量は平成5年にくらべ10%程度減少しています。20年、30年という期間での変化ですから、日々の生活の中では感じにくいのですが、一人の人間の寿命の中で、これほど食生活が変化した例は、めずらしいとも言えます。
女性ホルモンはストレスの影響を受けやすいため、女性特有の体調不全に影響します。
■まず、女性ホルモンの不足、不安定が原因と考えられる月経に関するトラブルは病気の前兆、つまり未病の状態と言える場合があります。子宮内膜症、過多月経は子宮筋腫、子宮腺筋症などが心配されます。月経にともなう症状については個人差がありますが、まず食生活などを見直してみて、まだ改善の兆しがない場合は早めの受診が安心です。
■つぎに、月経前症候群や更年期の、むくみやだるさ、イライラや憂うつなど心身の不調も、女性特有の体調不全と言えます。月経前の多少の体調不全は多くの女性が感じるもので女性特有の未病とも言えますが、日常生活に支障をきたす場合、受診し必要な治療を受けましょう。
■これらの、月経をめぐるトラブル(更年期を含む)には女性ホルモンが大きく影響しますが、女性ホルモンは寝不足やストレス、また栄養不足(特にミネラル)などの影響を受けやすいので、生活習慣の見直しや栄養バランスを見直すことで改善することもあります。
■ミネラルの慢性的な不足など偏った食事、さらには過剰なダイエットやUV対策のしすぎなど、また運動不足も一因となり骨量不足になる女性が増えているようです。さらに年齢が進むと骨折リスクが高まることになります。
女性ホルモンに影響されることを完全に避けることはできませんが、栄養バランスなどを考えた食事や、それが難しい場合は、サプリメントの摂取などで上手に賢くコントロールすることは可能です。ぜひ関心を持ってみてください。
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