姓名判断のたびに、がっかりする方へ


自分の名前を改めたい!と思ったことがありませんか?
SNSの普及で、法的改名の可能性が高くなっています。

「名前」は人生においてもっとも大事なものの一つなのに、自分で決めることができません。親や親権者、またはそれに代る人たちがいろいろな想いをこめてつけてくれた名前ですが、一方、今、日本では年間5千人近い人が法的に改名しているという事実があります。今回は、法的な改名について、その可能性や方法について調べてみました。

まず法的に改名するには「正当な事由」が必要。これがすべての前提になります。

「正当な事由」とは、名前の変更をしないと、社会生活において支障を来す場合に限られるということ。好き嫌いという理由はもちろんのこと、今回の記事タイトルのように姓名判断の結果を理由にすることはできないとされています。でも、視点を変えると「社会生活において支障を来す」ようにしてしまえばいいわけです。

ちなみに「支障を来す」とみなされる理由は
■長年、通称名を使用している場合
■書きづらく読みづらい場合(奇名、珍名を含む)
■いじめや差別を助長する場合
■同姓同名に犯罪者や被疑者がいて、差別や誹謗中傷の被害を被る場合
■女性でありながら男性と間違われたり、又はその逆の場合
■神官や出家して僧侶になった場合
■結婚などで家族と同姓同名になった場合
■伝統芸能や商売上で襲名した場合
■出生時の間違いを正すため
■精神的苦痛を伴う場合

一番上以外は、特別な事由といえそうですね。そこで注目されるのは「■長年、通称名を使用している場合」です。
この場合、下記が条件になりますが、少し現実感が増してきませんか?
1通称名を長い年月使用している事
2通称名が広い範囲(友人、親族等)で使用されている事
3動機に正当性がある
4通称名が難読、奇妙な名前ではない

実際に通称名が、時間的にまた社会的に広がっていることが条件になるのです。通称名を使用すること自体は違法ではありませんが、公的な届出、契約、履歴書などに記載すると有印私文書偽造、同行使罪に当ることがあるので注意が必要だということ。つまり会社をはじめ社会性の高い場所では、いまから通称名を広げることは難しい。ひと昔前までは、法的改名は、よほどの理由と努力がなければ難しかったのです。

最後になりましたが、今回の記事のポイントです。SNSを上手に利用するのです。SNSなら比較的気軽に、通称名を使うことができます。その名前で友人、知人を作って、あなたの通称名(改名後の名前)を広げましょう。いま、改名が認められる例が増えているのは、SNSの普及が影響していると言われています。

実際の手続きは?
家庭裁判所の申し立てて審判を受け、許可を得ることが必要です。改名の申請の事由となりうる、通称名の利用の目安は5年以上と言われていますが、絶対ではありません。申し立ての費用は収入印紙800円分と連絡用の郵便切手代のみですので、2~3年程度で試しに申し立ててもいいかもしれませんね。