最終更新日 2024年11月18日
「50代になって昔のように痩せられなくなった。ダイエットしても全然体重が落ちない…」
「50代に効果的なダイエットは?食べている量は変わらないのになぜか太ってしまう」
50代に入った途端、多くの方が “何をしても痩せられない” と焦っているのではないでしょうか。
50代のダイエットがなかなか成功しないのには、以下の3つの理由があります。
このように、50代からは痩せるための体の機能が低下してしまうため、40代までと同じ食事や運動だけのダイエットでは十分な効果を得られなくなってしまうのです。
そこでおすすめしたい、50代に効果的なダイエットは次の通りです。
ここでポイントなのは、50代からは「激痩せ」を目指さないことです。
というのも、女性ホルモンが低下している時期に、激痩せを目指して食事を極端に減らしたりすると、肌が荒れ、シワやたるみが増えて老け見えしたり、健康まで害してしまうリスクがあるからです。
50代からのダイエットのテーマは、無理なく痩せて、60代、70代になっても「太りにくい体」を作ることだと考えましょう。
この記事を読めば、50代の今、これまでのようなツラい食事制限に耐えることなく、健康的に痩せて、その体型を維持する方法がわかります。
これまで様々なダイエットを試したという人、いつも食べたいものを我慢している…という方にも耳寄りの内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【50代のダイエット】難しさの背景にある3つの要因
背景にある理由を知って、40代までの頃とは違う自分の体への理解を深めるところからはじめましょう。
1-1.更年期による女性ホルモンの低下
更年期に伴う女性ホルモン「エストロゲン」の低下は、50代女性のダイエットを成功しにくくさせる要因の1つです。
※更年期とは、閉経の5年前〜5年後までの10年間のことで、女性ホルモン「エストロゲン」の急激な減少によって心身にさまざまな不調が見られることが多くあります。
このエストロゲンには、脂肪を燃焼させ、コレステロールの生成を抑制する重要な働きがあります。
50代になると更年期に伴いエストロゲンの分泌量が急激に減少することから、これまでより痩せにくい体質へと変化してしまうのです。
※なお、同様の現象は50代以降の男性にもみられます。加齢によって筋肉を強くする男性ホルモン「テストステロン」が低下することにより、脂肪が燃焼しづらくなり、太りやすくなる傾向があるのです。
1-2.基礎代謝の低下
50代の方が痩せにくい2つめの要因は、加齢による基礎代謝の低下です。
基礎代謝とは、人が生命活動を維持するのに必要なエネルギーのこと。
わかりやすくいうと、息をする、眠る、体温を維持する、といった最低限必要な活動で消費されるカロリーのことです。
50代になると、この基礎代謝量が落ちることによって1日に消費されるカロリーが減少するため、太りやすく、痩せにくい状態になってしまいます。
つまり、50代のダイエットを成功させるには、基礎代謝を高めて、脂肪を燃焼しやすい体作りをめざすことが重要になります。
1-3.加齢による筋肉量の低下
加齢によって筋肉量が低下することも、50代のダイエットの成功を遠ざけてしまう理由のひとつです。
筋肉が消費するエネルギーは、基礎代謝の約2割を占めるといわれます。
筋肉量が減ると、それに伴って消費エネルギーも減ってしまい、基礎代謝の低下に拍車をかけて太りやすくなってしまうのです。
一般に、同じ体重でも筋肉が多い人の方が、基礎代謝が高くなり消費するエネルギーも多くなります。
筋肉の量が多く、基礎代謝が高い人ほど太りにくい傾向にあるのです。
※主な例であり該当しないケースもあります。
筋肉量は40代ごろから年々減っていくため、50代になって、日常的に体を動かす習慣がなければ、その分、今までより脂肪が増えやすくなってしまいます。
50代の体質変化を乗り越えるダイエット成功の秘訣
「今まで通りのダイエットでは痩せられないことはわかったけど、ではどうすればいいの?」
「体質が変化した50代はダイエットをしても無駄っていうこと?」
こんな疑問をお持ちの方がいるかもしれませんが、50代のダイエットは決して無駄ではありません。
ただこれまで通りの、食事を減らすだけ、運動量を増やすだけ、といった方法では良い効果が望めないのです。
40代までとは体が変わっていく50代。だから、ダイエットも変えなくてはなりません。
成功の秘訣は2つ挙げられます。
それぞれ解説します。
2-1.50代からは「激痩せ」を目指さない
50代からのダイエットでは、「激痩せ」を目指さないでください。
女性ホルモンが減少している時期に食事を極端に減らすと、肌が荒れ、シワやたるみが増えて老け見えしたり、健康まで害するリスクがあります。
食事の量を極端に減らしてしまうと、筋肉や肌の材料となるタンパク質、体調管理に欠かせないビタミン、ミネラルも不足してしまいます。
そのため、せっかく体重を落としても、心身にさまざまな不調があらわれかねないのです。
また、ビタミン、ミネラルは代謝活動をサポートする補酵素としても働くため、さらに基礎代謝はおちて痩せにくい身体になってしまいます。
一旦は減量できても、食事を元に戻すとリバウンドしたり、食べ過ぎてもいないのにダイエット前より体重が増えてしまうケースも少なくありません。
若いころの体重に一挙に戻そうと「激痩せ」を目指すと、「痩せて綺麗になる」という目標からかえって遠ざかってしまうのです。
2-2.食事・運動・サプリメントの3つを併用することで負担を抑えてラクに痩せる
50代ダイエットの成功の秘訣として特におすすめしたいのは、食事・運動・サプリメントの3つを併用することです。
バランスの良い「食事」、適度な「運動」に、「サプリメント」を組み合わせることで、無理なく痩せて、将来的にも「太りにくい体」を作ることができます。
食事、運動、そしてサプリメントを組み合わせることで、代謝を改善し、健康的に体重をコントロールして、リバウンドしにくい体が手に入るのです。
若い頃と同じように痩せることが、今のあなたを素敵に見せるわけではありません。
50代からは、人生を楽しむために、食事も、運動も無理せず楽しんで、長くスタイルをキープできる賢いダイエットを選びましょう。
今日からすぐ実践できるように、次章より、サプリメントの選び方や、食事や運動のポイントを解説しますのでぜひ参考にしてください。
【サプリメント編】リバウンドなし!50代のダイエットに効果的なサプリメント
50代のダイエットは、加齢による女性ホルモンの減少、基礎代謝や筋肉量の低下により、それまでの年代と同じような食事や運動だけでは成功しにくくなっています。
そのため、足りない栄養素を補って、痩せやすい体を作るサプリメントの力が効果的です。
といっても、ダイエット効果を謳ったサプリメントは数多くあるため、何を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
50代のダイエットで、サプリメントに求められる効能は、大きく2つに分けられます。
ついてしまった脂肪を燃焼させることは勿論ですが、『落ちにくく戻りやすい』50代では、今だけでなくこれからも脂肪がつきにくい体に改善していくことが重要なのです。
こうした役割を持つ、主な成分は下記になります。
「①脂肪の燃焼を促進する成分」は効果がわかりやすいですが、「②糖質の分解を阻害して体内への吸収を抑える」、「③糖の吸収を阻害する」については、今ひとつイメージが湧かないかもしれません。
食事に含まれる糖質の多くは多糖類や二糖類で、いくつもの糖がつながった形をしています。
つながった糖は、酵素のはたらきで一つ一つに分解されなければ体内に吸収されません。
そのため、食事の前に糖質を分解する酵素のはたらきを阻害する成分をとっておくと、糖質の体内への吸収を抑えることができるのです。
同じ量を食べても、体内へ吸収される糖質の量を抑えられれば、脂肪をつきにくくすることができます。
【食事編】ツラい制限なし!50代のダイエットで徹底すべき4つのポイント
50代のダイエットを成功させるには、食事、運動、そしてサプリメントの3つの要素を同時に取り組むことが重要です。
4章では、「食事面でのポイント」をお伝えしていきます。
ダイエット経験のある50代の方なら、
といった事項は重々承知していらっしゃるでしょう。
ここで解説するのは、そうした常識は守られていると想定した上で、50代のダイエット成功をめざす人が「食事面で徹底すべきポイント」です。
これらが守られていれば、ツラい食事制限なしで無理なく痩せることが可能になります。しっかり把握して、できれば今日から実践していきましょう。
4-1.朝食を抜かない
50代のダイエットでは、朝食を抜かないことを徹底してください。
朝食を抜くと、日中の活動するための元気が出ないだけでなく、昼食を食べ過ぎたり、血糖値が急上昇して脂肪のつきやすい体になってしまいます。
ダイエット時に朝食を抜くデメリットは4つ挙げられます。
名古屋大学の研究グループによるマウスを使った実験でも、朝食を抜くと体重が増えるのに筋肉量は減ることが実証されています。
そのため、ダイエットを成功させるために、かならず朝食を摂るようにしましょう。
4-2.夕食は就寝3時間前までに済ませる
ダイエット中の食事で意識して欲しいポイントの2つ目は、遅い時間に夕食を摂らないことです。
夜遅く食べると、食事からとったエネルギーが消費されにくいため、夕食は、できるだけ就寝3時間前までに済ませてください。
4-3.毎食タンパク質を摂る
ダイエット成功のためには、毎食タンパク質を摂ることを意識しましょう。
タンパク質は、50代以降に不足する筋肉の材料となる栄養素です。
積極的に摂取することで、筋肉量の減少を抑えて基礎代謝を上げ、脂肪を燃焼しやすい体をめざせます。
ダイエットだからといって、肉や卵を摂らない人がいますが、これは誤った食事制限で逆効果です。
タンパク質が不足すると筋肉量が減少し基礎代謝が落ちて、脂肪燃焼機能が低下して体重も増えてしまいます。
ダイエット中にタンパク質を摂るメリットは、主に3つ挙げられます。
特に筋肉が衰えていく50代以降は、筋肉の材料となるタンパク質を積極的に摂らなくてはなりません。
筋肉はエネルギー消費が高いため、増やすほどに効率よく基礎代謝があがり、痩せやすく、リバウンドもしにくくなります。
筋肉は24時間休まず合成されるため、夕食だけでなく、朝食や昼食にも欠かさず、タンパク質を摂る必要があります。
厚生労働省が提示している日本人の食事摂取基準によると、1日に必要なたんぱく質は、18~49歳は、摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、が理想とされています。
推奨量でいうと、18歳以上の女性は一日50g、18〜64歳の男性は一日65gです。
これを目安に、1日50g〜65gのタンパク質を朝、昼、夜の3食に分けて、毎食摂ることを心がけましょう。
下表に、タンパク質を豊富に含んでいて、食べやすい食品のタンパク質含有量をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。(文部科学省 食品成分データベース参照)
4-4.大豆食品を積極的に摂る
積極的に摂って欲しいもう1つの栄養素として、大豆イソフラボンが挙げられます。
納豆や豆腐、油揚げ、味噌などの大豆食品に多く含まれる「大豆イソフラボン」には、50代以降低下する女性ホルモンを補い、基礎代謝を向上させる効果が期待できます。
大豆イソフラボンの効果で、スッキリした心身をめざすなら、毎日の食卓に積極的に大豆食品を取り入れていきましょう。
下記に主な大豆食品に含まれる大豆イソフラボンの含有量と摂取目安をまとめました。
※大豆イソフラボンでは摂れば摂るほど良いというわけではありません。1回の摂取量は目安を参考にしてください。
【運動編】50代のダイエットに最適!自力で行える3つのエクササイズ
食事面でのポイントは把握できましたでしょうか。
ただ先述のように、50代では食事にどれだけ気をつけても、それだけで痩せるのは難しくなります。
併行して適切な運動をし、筋肉を維持し、増加させることが必要なのです。筋肉が増えれば、基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすい体になります。
そこでこの章では、「50代のダイエットを成功に導くおすすめの運動」をご紹介します。
無理をせず、できる範囲で毎日、長期間継続することが効果を得るポイントになります。
ジムやピラティスなどに通わずとも、手軽に行えるものをご紹介しますので、できそうなものを選んで、始めてみましょう。
5-1.下半身の筋力をアップする「スクワット」
筋肉を鍛えて増やす運動で、誰でも手軽に行えるのが「スクワット」です。
スクワットは、多くの筋肉がある太もも、お尻などの下肢全体をまんべんなく鍛えることができます。
特に太ももの筋肉は体の中で1番大きな筋肉なので、筋力をアップすることで基礎代謝量が向上します。
下記のステップを参考に、1往復10秒前後のゆっくりしたペースで、行いましょう。
10回を1セットとし、最初は1セットから、慣れてきたら2〜3セット繰り返します。
きちんと腰を落とすことができたら、ヒップ(大臀筋)アップにも繋がります。
ただし、正しいフォームで行わないと、効果が得られないばかりか、膝を痛めることもあるので注意してください。
5-2.内臓脂肪を減らす「ウォーキング」
内臓脂肪を減らす有酸素運動としておすすめなのが、ウォーキングです。
運動強度はさほど高くないので、急に痩せたり、筋肉がつくことは期待できませんが、続けることで、筋肉が刺激され、内臓脂肪や皮下脂肪が少しずつ減り、ウエストがスッキリする効果が期待できます。
同じ有酸素運動で運動強度の高いジョギングや水泳には、勿論脂肪を減らす効果がありますが、普段運動しない人にとっては、ハードルが高めではないでしょうか。
ウォーキングなら手軽で、体の負担も少なく、久しぶりに運動をする人でも無理なく始められます。
時間がないという人は、通勤時にひと駅歩いたり、エレベーターをやめて階段にするなど、身近なところから始めると良いでしょう。
ただし、ダイエットを意識する場合のポイントが2つあります。
最初は長い距離でなくても良いので、息がやや弾む程度の速度で、少なくとも2日に1度の頻度で行いましょう。
5-3.むくみにくくなる「股関節ストレッチ」
3つめにご紹介するのは、基礎代謝が上がり痩せ体質に変わる「股関節ストレッチ」です。
50代になり、座っている時間が増えたり、運動する機会が減ると股関節の可動域が狭くなり、股関節周辺の筋肉が硬くなってしまいます。
股関節が硬いとリンパの流れが悪くなり、余分な水分や老廃物が体内に溜まる「むくみ」の原因になってしまいます。
下表を参考に、股関節ストレッチで、関節を柔らかくして可動域を広げ、リンパの巡りの良い「むくまない体」をめざしましょう。
ストレッチを行うのは、朝起きたときや寝る前などの隙間時間で構いません。
何より継続して行うこと、普段動かさない範囲まで少しずつ動かして伸ばしていくのがポイントです。
股関節が柔らかくなると、体が動きやすくなり、自然に日常の運動量や代謝が増えて、脂肪が燃えやすい体になっていきます。
50代からのダイエットで人生も楽しむために気をつけるべき注意点
最後に、50代からのダイエットで特に気をつけて欲しい2つの注意点をお伝えします。
賢く痩せて、60代になっても、70代になっても、そのスタイルをキープしていけるように、しっかり把握しておきましょう。
6-1.極端な食事制限をしない
ひとつめの注意点は、極端な食事制限は決してしないことです。
わかっていると仰る方もいると思いますが、体重がなかなか減らないと、焦って炭水化物を抜いたり、1つの食品だけを摂るといったダイエットに走る方は少なくありません。
こうした極端な食事制限は逆効果です。
一時的に体重が減っても、筋肉や基礎代謝も一緒に低下してしまいます。
リバウンドしやすく、体重が増えやすい体になってしまうのです。
極端な食事制限には、ほかにもダイエットの大敵となるデメリットがあります。
無理な食事制限をすると、かえって美しさが奪われ、健康まで損ねてしまうのです。
4.【食事編】ツラい制限なし!50代のダイエットで徹底すべき4つのポイントを参考に、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
6-2.40代までと同じ感覚で無理をしない
50代からのダイエットでは、くれぐれも40代までと同じ感覚で無理をしないでください。
筋肉も落ちているため、食事面だけでなく、運動でも、急にハードなことをすると、怪我や事故につながってしまいます。
50代は、それまでなかった変化が体の内側で起きています。
今まで通りの減量やハードな運動は、効果が期待できないだけでなく、体を弱らせたり、余計に太ってしまうリスクを招くのです。
繰り返しになりますが、50代のダイエットを成功させる秘訣は次の2つです。
- 激痩せを目指さない
- 食事・運動・サプリメントの3つを併用する
無理をして若い頃と同じ体重になっても、今のあなたは素敵に見えず、痩せて不健康に老け込んで見える可能性があります。
50代からは、体の変化に応じて栄養素を補い、食事も運動も「人生」と同じように楽しめる、無理のないダイエットを実践していきましょう。
まとめ
50代のダイエットがなかなか成功しない理由は3つ挙げられます。
- 「更年期による女性ホルモンの低下」で脂肪が燃焼しにくくなる
- 「基礎代謝の低下」で1日に消費されるカロリーが減少する
- 「筋肉量の低下」で消費エネルギーも減り、基礎代謝の低下に拍車をかける
50代に効果的なのは、バランスの取れた「食事」と、適度な「運動」に、「サプリメント」を併用する無理のないダイエットです。
人生を楽しむように、食事も運動も楽しみながら、いつまでも錆びない、健やかな体を目指していきましょう。
漢方養生指導士・健康管理士・サプリメントアドバイザー 望月 みどり