最終更新日 2021年11月9日
監修:PURAVIDA編集部
テレビや雑誌でも話題になることが多い糖質制限ダイエット。
今までダイエット中にはNGだったお肉がたくさん食べられるダイエットとして、男性にも大人気です。
お腹いっぱいに食べてよいとされていることから、チャレンジした、またはしよう!と思っている方も多いかもしれません。
しかし、この糖質制限ダイエットですが、安易にスタートしてしまうと、結果が出ない、リバウンドしてしまった、などうまくいかずに終わってしまう場合が多いのです。
ここでは、糖質制限ダイエットに隠れている落とし穴に着目し、失敗しないために知っておきたい知識をまとめてご紹介いたします。
糖質制限ダイエットに興味がある方はもちろん、実行中なのに思うような結果が出ていない方は、今一度見直してみましょう。
目次
痩せる!と話題の糖質制限ダイエット
それでは具体的に糖質制限ダイエットとは、いったい何なのか、詳しく見ていきましょう。
糖質というと甘いスイーツのイメージがありますが、それだけではありません。
ご飯やパン、麺類や芋類、根菜などに含まれる炭水化物は、糖質と食物繊維の組み合わせなので、これらの食べ物は控える必要があります。
しかし、炭水化物は、タンパク質、脂質とともに生きて行くために必要な三大栄養素の一つです。
炭水化物の中の糖質は、体内で消化、吸収され1gにつき4kcalの熱量(エネルギー)を作り出す事ができるため、私たちに欠かせない栄養素になっているのです。
糖質制限ダイエットは、生命に必要な糖質を制限するダイエット方法なので、徹底的な排除は大変危険です。
とり過ぎずに上手に制限することがポイントです。
よくご存知のとおり糖質の必要以上の摂取は、脂肪がつき、肥満になる原因です。
糖質をとり過ぎて、太る理由を簡単に知っておきましょう。
私たちの体は食べ物から糖質が吸収されると、血糖値が上昇し、体内でインスリンが分泌されます。
インスリンはエネルギー源として活用した糖質以外、言わば余計に余った糖質を、体脂肪として体にどんどん溜め込んでしまうという性質があります。
糖質制限ダイエットは、この作用をうまく利用し、糖質の含まれる食べ物を避ける事で、インスリンの分泌を抑え、脂肪がつきにくい食事の仕方をしよう、というダイエット方法です。
食事制限やカロリーコントロールをするダイエット方法とは違って、お肉、お魚、野菜など糖質の低い食べ物ならお腹いっぱいに食べてよい、とされているので、ストレスが少なく痩せられると人気です。
しかし、糖質制限ダイエットが普及するにつれ、そのメリットである「糖質以外何を食べても大丈夫」というイメージが先行し過ぎてしまい、思うような結果が出ないという声がとても増えてしまっています。
次の項目から、その理由について、詳しく考えてみましょう。
糖質制限ダイエットの落とし穴…高カロリーすぎる
糖質制限ダイエットで「失敗してしまった」「結果が出なかった」という人には、それなりの理由があります。
糖質以外の栄養素はカロリー制限をしなくていい、とはいえ、1日の食事の摂取カロリーが、消費カロリーを大きく超えてしまっては、余ったエネルギーが脂肪になってしまいます。
ダイエットの敵と言われているお肉は、糖質制限ダイエットには大切なタンパク質源としても、満腹感の高い食材としても食べる事ができます。
しかし、お肉の中でもカロリーの高い脂質の多い部位は脂肪になってしまうため、赤身や胸肉、モモ肉、ササミなどの高タンパク&低カロリーのお肉であることが大切です。
また、お肉をメインに食べ過ぎてしまうと、体内のコレステロール値が高くなるリスクも考えられます。
コレステロールが高くなると、血液がドロドロになり動脈硬化を引き起こします。
さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの恐ろしい病気につながる可能性が高まります。
タンパク質、脂質の摂取量は、ビタミン、ミネラルなどの他の栄養素とのバランスを考えて食べるようにすることが大切です。
糖質制限ダイエットの落とし穴…栄養不足
糖質制限ダイエットは、タンパク質中心の生活になってしまいやすく、栄養のバランスが偏りやすいのも注意点の一つです。
タンパク質の消化は肝臓で行うため、肝臓への負担も心配なところ。
また、炭水化物の摂取を制限するため、食物繊維も少なくなりやすく、便秘気味になってしまうことも。
また、極端な糖質制限は低血糖を起こしたり、エネルギー不足になることもあります。
その反面、甘いものが大好きな人や、ご飯やおせんべい、パスタ、ピザ、うどん、ラーメンなどの美味しい炭水化物が好きな人は、我慢が続くと無性に食べたくなることもあるでしょう。
その反動で一度食べだしたら暴食に走ってしまうという人も少なくありません。
一度脂肪が落ちた体は、その後リバウンドしてしまうと、以前より脂肪が多く付きやすくなり、元よりも太ってしまうので要注意です。
あくまでも制限という意味で、まずは夜だけ炭水化物を抜き、甘いものなどはなるべく控えるなど、無理のない食事から始めてみるのも良い方法です。
タンパク質、ビタミン、ミネラル、不飽和脂肪酸などの体に必要な栄養素はバランスよく摂取するよう管理していきましょう。
糖質制限ダイエットの落とし穴…気づかず糖質を摂取している
糖質制限は、始める前にどんなものが血糖値を上げやすい食品(=高GI値食品)なのかを、徹底的に情報収集しておく必要があります。
ご飯やパン、麺などやスイーツだけ制限すれば大丈夫などと安易にスタートしてしまうと、いつになっても結果が現れないというケースもあります。
私たち身近にある食材の中で、血糖値が上がりやすいものはとても多いのが現実です。
実は意外と糖質が高い食品など、気をつけたい食品と、糖質制限中でも問題ない食品を合わせてご紹介いたします。
1: 主食になるもの
GI値高め:食パン・フランスパン・白米・お餅・うどん・素麺・コーンフレーク・パスタ・ラーメン
GI値低め:白米よりも玄米・パンやパスタは全粒粉を使用したもの・蕎麦(そば)など
2:野菜
GI値高め:ジャガイモ・人参・トウモロコシ・かぼちゃ・山芋・里芋などのイモ類、根菜類
GI値低め:ほうれん草・小松菜・レタスなどの葉物・ブロッコリー・アスパラ・かぶなど
3:お菓子類
GI値高め:アメ・チョコレート・大福・どら焼き・ドーナツ・ホットケーキ・ショートケーキ・クッキー・アイスクリーム・フライドポテトなどほぼ全般
GI値低め:プリン・ゼリー・ヨーグルト・ところてん・寒天など
4:飲み物
GI値高め:ビール・梅酒・日本酒・紹興酒などのアルコール、スポーツ飲料、炭酸飲料、ジュース
GI値低め:サワー・焼酎・ワインなどのアルコール、ヨーグルトドリンク、砂糖なしの紅茶、コーヒー、お茶類など
5:調味料
GI値高め:ソース・ケチャップ・砂糖・はちみつ・コショウ・白味噌・カレールーなど
GI値低め:コンソメ・マヨネーズ・醤油・酢・和風だしなど
6:果物
GI値高め:パイナップル・バナナ・カキ・ぶどう・マンゴー・りんごなど
GI値低め:オレンジ・グレープフルーツ・いちご・アボカド
果物の中で大きくGI 値が上がりやすいのはパイナップルです。
それ以外の果物はさほどGI値自体は高くはありません。
しかし果物には果糖が含まれているため、中性脂肪の合成を促進させる作用があります。
太る原因になるので、とり過ぎは禁物です。
その他の、栄養価とそのバランスを考えて納豆や豆腐などの豆類、昆布、海苔などの海藻類は、お肉やお魚に合わせて摂取したい食品なので、積極的に食べるようにしましょう。
まとめ
糖質制限をしているのに、思うような結果が出ない場合は、食事の仕方をもう一度見直すことが大切です。
お肉にケチャップやソースをたっぷりつけていたり、加糖のコーヒー牛乳を毎朝飲んでいるなど、実は無意識のうちに糖質を取っていることもあります。
ダイエットに成功し、長期間ベストな状態をキープできている人は、糖質はもちろんカロリーにも十分気を配りながら、バランスの良い食生活を送っていることがほとんどです。
体も心もなるべく無理の少ない生活でなければ長続きしないため、今一度正しい知識をもってダイエットしましょう。
PURAVIDA編集部