筆者：望月みどり
漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
「酵素」って何？
「酵素」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか？
酵素ドリンク、酵素洗顔、酵素パワーの洗剤、酵素風呂など、酵素のはたらきを利用したものは多くあります。
では、「酵素」とはいったい何なのでしょうか？
酵素は、触媒作用をもつタンパク質です。
触媒とは、そのもの自身は変化せずに化学反応を促進する物質です。
私たちの体の中では、消化・吸収・代謝などさまざまな化学反応が起こっていますが、これらの生命活動に深く関わっているのが「酵素」なのです。
「酵素」の種類
酵素には、野菜や果物、発酵食品などに含まれる食物酵素と、体内でつくられる体内酵素があります。
私たちの体の中に、体内酵素はおよそ5000種類あるといわれていて、「消化酵素」と「代謝酵素」に分けられます。
体内酵素のバランス
体内で作ることができる酵素の量には限りがあり、消化酵素の使用量が増えると代謝酵素は減り、消化酵素の使用量が減ると代謝酵素が増えるという関係にあります。
食べ過ぎたり、消化に悪いものを食べたりすると、より多くの消化酵素を消費します。
インスタント食品などの加工食品、白砂糖、添加物なども、消化酵素を浪費する原因になります。
私たちの体は消化酵素を優先して使うようにできているので、消化酵素をたくさん使ってしまうと、その分代謝酵素に回せる分は少なくなってしまうのです。
酵素不足が招く老化
「年齢とともに体内の酵素は減少する」といわれています。
さらに、現代の食生活は消化酵素を多く使ってしまい、代謝酵素が不足しがちです。
代謝酵素は、新陳代謝、血流の促進、免疫力の向上、老廃物の排出などの生命活動に関わる重要な役割を果たしています。
そのため、代謝酵素が少ないと身体にさまざまな影響がでて、老化をすすめ、病気のリスクが上がることにもつながります。
体内の酵素のバランスを保つためには、食生活に気をつけて消化酵素を無駄遣いしないことが重要です。
代謝酵素が少ないと
□ 細胞の新陳代謝が遅くなる
□ 疲れやすくなる
□ 肌や髪の潤いがなくなる
□ 冷えやむくみ
□ 病気になりやすい
□ 太りやすい
体内酵素を増やすには発酵酵素がおすすめ
発酵食品に含まれる酵素は、腸内細菌の状態を良好にして消化吸収をサポート、代謝酵素を元気にします。
代謝酵素がしっかり働けば、美肌、老化防止、免疫力の向上につながります。
