最終更新日 2024年7月2日
「体臭対策を知りたい」と解決方法を探している方は、“自分のニオイ全般”が気になる方が多いようです。
例えば「ワキ」「足」など、ピンポイントでニオイが気になるなら、どんな対策をすれば良いのかわかりやすいですよね。
ですが、もう少し広い範囲で「体臭全般」「体のニオイ」となると、途端に何をすれば良いのかわからなくなってしまう気持ちは、とてもよくわかります。
そこで今回は、体臭の対策を3ステップに分け、誰でもカンタンに体臭対策ができるように解説しました。
最後までご覧いただくと、体臭の対策の具体的な方法を知ることができ、家族も自分も体臭のない生活を送れるようになります。
今まで知らなかった体臭対策の発見もあるでしょう。ぜひ、今日から試してみてくださいね。さっそく見ていきましょう。
目次
体臭対策① 体臭が出やすい体質をケアする
体臭対策のステップその1は「体臭が出やすい体質をケアする」ことです。
できれば、体臭がしない体に生まれ変わりたいですよね。適切なケアをすれば、それも不可能なことではありません。
人間ですから体臭を完全にゼロにすることはできませんが、半分になるだけだってずっとラクになる!という人が多いはずです。
そのためにできることを見ていきましょう。5つの具体策をご紹介します。
1-1. 食生活を変える
最初に取り組んでほしいのが、食生活を変えることです。
体臭と食べ物は、密接な関係にあります。
実際に、食べたものと自分から出るニオイの関係性に気づいた経験のある方も多いでしょう。
よく知られているのは「ニンニク」や「アルコール」ですね。ニンニクを食べたあとの口臭が臭かったり、お酒を飲んだあとの汗臭が臭かったり……といったケースはイメージしやすいかと思います。
ニンニクやアルコールで体臭がひどくなるのは、ニオイ成分が体内に入ってから消えるまでには時間がかかるからです。
例えば、ニンニクのニオイ成分である『アリシン』は48時間かかるといわれています。アルコールのニオイ成分である『アセトアルデヒド』は体質や飲酒量によって変わりますが、数時間〜半日以上かかることも。
このように、日常的に口にしているものによって体臭は大きな影響を受けているのです。
「では、何を食べて、何を食べないべき?」というと、具体的には下の表を参考にしてみてください。
腸内環境を整えてくれる乳酸菌や、抗酸化物質である緑茶は、体臭対策におすすめです。逆に、動物性脂肪や酸化した油脂は、体臭を悪化させる傾向があります。
さらに詳しくは「嫌な体臭を食べ物でケア!ニオイを防ぐ食べ物と悪化させる食べ物」の記事でご紹介していますので、あわせてご覧ください。
また、体臭の中でも特に“加齢臭”にお悩みの方は「食べ物で加齢臭対策!避けるべき食材と食べるべき食材を詳しく解説」の記事もご覧ください。
1-2. 運動して毎日汗をかく
次に「運動して毎日汗をかく」ことは、体臭が出やすい体質のケアにとても役立ちます。
体臭の大きな原因となるのは「汗が臭い」ことですが、運動して汗をかくことを習慣にすると、汗のニオイが変わります。
そのメカニズムは、汗を出す器官である「汗腺(かんせん)」にあります。
本来、汗腺にはろ過機能があり、ニオイの原因となる不純物はろ過されてから、水分に近い汗が出ます。
ところが、汗をかく機会が少ないと、汗腺の機能が衰えます。十分にろ過ができないので、臭い汗が出てしまうのです。
体臭対策としては、普段から汗をかいて汗腺を鍛え、ニオイのない汗を出せる体を作ることが大事です。
具体的な運動としては、じんわりとたっぷり汗をかける有酸素運動がおすすめ。ウォーキングやジョギングなら、毎日続けやすいはずです。
なお、本来は運動で汗を出してほしいのですが、どうしても時間がないなど難しい場合には、半身浴やサウナで汗をかくやり方でも代用できます。
▼ 対策ポイント
1-3. 十分な睡眠を取る
「睡眠と体臭」は、密接に関係しています。仕事や勉強で徹夜をしたあと、「あれ、なんだか臭いかも?」と思ったことはありませんか。
あるいは、徹夜明けの同僚や家族の体臭が気になった経験のある人も、いるかもしれません。
「徹夜してお風呂に入っていないのかな?」と思いがちですが、“睡眠不足”というだけでも体臭は強くなります。
というのは、睡眠が足りていないために体が休息できず疲労すると、疲労臭が漂うからです。
睡眠不足は体臭の立派な原因のひとつ。毎日7〜8時間以上の睡眠を取るようにします。
良質な睡眠を取るためには、就寝時だけでなく1日を通じた生活習慣が大切です。
例えば、朝は規則正しい時間に起きて体内時計をリセットし、朝食で脳のエネルギーを補給します。
入浴は就寝の2〜3時間前に済ませ、就寝前のコーヒーや緑茶、寝酒、喫煙は禁物です。
▼ 対策ポイント
1-4. ストレスを軽減する
体や心に強いストレスがあると、体臭が強くなりますので「ストレスを軽減する」ことが大事です。
ストレスは、体臭のさまざまな面と関係しています。
例えば、ストレスを感じると、皮膚から特有の皮膚ガスが出るという研究が発表されています(2018年の第36回日本生理心理学会で資生堂が発表)。
さらに、ストレスを感じると、アポクリン腺からの汗が多く分泌されます。アポクリン腺はワキに多く分布するワキガ臭の原因となる汗腺です。
つまり、ストレスを感じると、ワキガのようなニオイが強くなるのです。
ストレスは、皮膚ガスとワキガ臭のダブルで体臭を強めてしまう、体臭の大敵です。
できるだけストレスのもとを遠ざけると同時に、リラックスできる時間を意識的に確保することが大切です。
もしストレスのサインに気づいたら、できるだけ早めに対処しましょう。一人で抱え込まず、友人や家族に話してみましょう。
誰かに話したり、気分転換をしたり、ゆっくり休むなどすることによって、気分が軽くなっていくようなら、その調子で引き続きストレスケアをしてみます。
もし、眠れない日が続いたり、こころの不安定な状態が数週間も消えない、何もする気になれない、すぐに疲れてしまう、というときは、一人でがんばろうとしないこと。
こころの専門家に助けを求めるようにしましょう。(出典:ストレスは早めの対処が大切|厚生労働省)
▼ 対策ポイント
1-5. 体臭対策サプリメントを利用する
体臭が出やすい体質をまるごとケアするために、上手に使いたいアイテムとして「体臭対策サプリメント」があります。
体臭が出やすい体質をケアするために、体の内側からのケアは欠かせません。
ここまで、体質をケアするために食生活、運動、睡眠、ストレス解消の4つをご紹介しました。
しかし、「実践するのはなかなか難しい」と感じる方もいるかもしれませんね。
そんな方は、最低限、体臭対策サプリメントだけは続けてみてください。
毎日、口から摂取できる体臭対策サプリメントなら、飲むだけですべての体臭に対応できます。
体臭対策に良いサプリメントはさまざまありますが、「乳酸菌だけ」「カテキンだけ」のように単一成分で配合されているサプリよりも、5〜6種類以上の成分が複合的に配合されているサプリがおすすめです。
相乗効果が見込めますし、1種類のサプリメントを飲むだけで済むので、経済的です。
体臭対策② 体臭の対策グッズを使う
体臭対策のステップその2は「体臭の対策グッズを使う」ことです。
体質ケアで体臭がしない体づくりに取り組みながら、同時に体臭の対策グッズも併用していきましょう。
代表的な体臭の対策グッズを3種類、ご紹介します。
2-1. ボディソープ・石けん・シャンプー
1種類目の体臭対策グッズは「ボディソープ・石けん・シャンプー」です。
「きちんとお風呂に入っているのに体臭が取れない」という人は、お風呂で体臭の原因となる物質を、きちんと洗浄できていないことが多いのです。
体臭の原因物質は、肌の上に皮脂と混じって付着しています。皮脂は油分ですから、いわばアブラ汚れ。
キッチンについたアブラ汚れがなかなか落ちないのと同じように、肌についた体臭汚れも、軽く洗った程度では落ちません。
「ニオイを除去する」「体臭ケア」などの表記がある体臭対応のボディソープや石けん、シャンプーを使いましょう。
体臭をしっかり洗うコツは、キメ細かいたっぷりの泡を作ること。この一手間で、アブラ汚れである皮脂を浮かせて、スッキリ除去できます。
▼ 対策ポイント
2-2. デオドラント剤・制汗剤
2種類目の体臭対策グッズは「デオドラント剤・制汗剤」です。
雑菌の繁殖を抑えたり、汗の量を抑えたりすることで、出てしまった体臭を消臭するはたらきがあります。
デオドラント剤・制汗剤は、ドラッグストア(薬局)などにコーナーがあり、たくさんの商品が売られています。
どれが効果的かは、その人の体臭とその商品が持つ効果との相性が大きいため、一概に断定はできません。
1つの商品で思ったような効果が得られないときは、他の商品を試して、自分と相性の良いデオドラント剤・制汗剤を見つけるようにしましょう。
お気に入りの商品が見つかると、体臭対策はグッと楽になりますよ。
デオドラント剤・制汗剤を塗るときには、お風呂上がりの清潔な肌に塗るのがコツです。体臭が出てから塗るのではない点に注意してください。
体臭対応のボディソープなどを使用して、肌をキレイにした後にすぐ、デオドラント剤・制汗剤を塗布します。
これで一日中、キレイな状態をキープできるようになります。
▼ 対策ポイント
2-3. ボディ用デオドラントシート
3種類目の体臭対策グッズは「ボディ用デオドラントシート」です。
お風呂で体臭汚れを洗浄して、デオドラント剤や制汗剤を塗布して対策しても、日中にどうしてもニオイが出てしまうことがあるかもしれません。
そんなときでも、ボディ用デオドラントシートがあれば大丈夫です。ニオイの気になる部分をシートで拭き取れば、お風呂に入った後のようにリセットできます。
ボディ用デオドラントシートは、携帯用のミニサイズが販売されています。体臭対策をしたい方は、バッグにデオドラントシートを常備しておきましょう。
▼ 対策ポイント
以上、ここでは代表的な3種類をご紹介しましたが、体臭対策グッズはほかにもたくさんあります。
ほかの体臭対策グッズは「体臭の対策グッズ14選!あなたの体臭に合う方法がわかる比較表つき」の記事でご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
体臭対策③ 体臭が出ても広がらない工夫をする
体臭対策のステップその3は「体臭が出ても広がらない工夫をする」ことです。
体臭を完璧にゼロにすることはできませんので、誰しも体臭が出ることはあります。
そのとき、体臭が2倍、3倍……と増大してしまう人もいれば、人に気づかれない程度に抑えられる人がいます。
そこで、たとえ体臭が出てしまっても目立たないように工夫していきましょう。4つの工夫をご紹介します。
3-1. 汗取りインナーを着用する
1つめの工夫として、まず「汗取りインナー」が有効です。
汗取りインナーとは、インナーの内側では汗を素早く吸収し、外側では撥水加工などで汗が漏れ出ないように設計されたインナーのこと。
万が一臭い汗をかいてしまったとしても、その汗が外側に漏れ出るのを防いでくれます。
形状は、ワキに部分的に装着するタイプ、上半身用、下半身用、ショーツ型などさまざまなタイプがあります。
自分の汗が出やすい部位に合わせて選ぶと効果的です。
▼ 対策ポイント
3-2. 肌に密着した服は避けて吸湿速乾の素材を選ぶ
2つめの工夫は、「肌に密着した服は避けて吸湿速乾の素材を選ぶ」ことです。
肌にピタッと密着した服は、体臭を倍増させてしまうので、避けるようにしましょう。蒸れれば蒸れるほど、雑菌が繁殖して、わずかな体臭まで強くしてしまいます。
さらに、体臭の原因である汗や皮脂が服に付着してしまうと、デオドラントシートで拭き取ることもできず、着替えるまで体臭が漂い続けることになります。
体臭対策として理想的な服は、肌に密着しないフワッとしたシルエットで、吸湿速乾の素材が使われた服です。天然素材であれば、綿や麻の服がおすすめです。
▼ 対策ポイント
3-3. 防臭効果のある洗濯洗剤・柔軟剤を使う
肌に体臭がついてしまったときに臭わないようにするためには、「防臭効果のある洗濯洗剤や柔軟剤を使う」こともおすすめです。
近年では、汗に反応して香り成分が漂う設計の柔軟剤も販売されています。
特に、肌に直接触れるインナー(下着)を洗うときには、ニオイに対応した洗剤や柔軟剤を使っておくと安心です。
インナーに付着した皮脂や汗までしっかり洗浄し、抗菌するはたらきがあります。
「汗臭」「加齢臭」「雑菌臭」に対応した洗剤が大手メーカーから販売されていますので、チェックしてみてください。
▼ 対策ポイント
まとめ
体から出る体臭を対策するためには、次の3ステップで実践すると簡単です。
それぞれ、ご紹介した対策方法を下の表にまとめました。
体臭の対策の仕方がわかると、憂うつだったニオイ問題への解決に、大きく一歩踏み出せます。
ぜひ、体臭対策の方法をひとつずつ、実践してみてください。
さらに体臭の予防については「体臭が気にならなくなる予防法を紹介!4つのニオイ発生源ごとに解説」の記事も、合わせて参考にしてみてくださいね。
健康管理士・サプリメントアドバイザー・漢方養生指導士 望月 みどり